「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

メガ・パイソンVSギガント・ゲイター(総合評価C+)

(画像:Amazon商品ページより引用)

国籍 アメリカ
製作 2011
販売 みんな大好きアルバトロス

もうパッケージを見たとおりの内容なので、説明はいらないと思います。

レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずは予告編&Amazon先生のあらすじからどうぞ。

【予告編】

【あらすじ】

巨大パイソンとアリゲイターが人類を恐怖に陥れるモンスターパニック。テリーが保護官を務める公園で、ワニが巨大ヘビに食い殺される事件が発生。さらにテリーの婚約者までもがその犠牲となり、テリーはワニを巨大化させてヘビと戦わせようとするが…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー………C
モンスターの質…C
キャラクター……B
設定………………C

総合………………C+
おすすめ度………C

【良い点】
・キャラクターが濃い

【悪い点】
・ヘビとワニのバトルが圧倒的に不足している

VSシリーズの割にはキャラクター描写やキャラ同士のぶつかり合いが重視されている脚本だったので、モンスターバトルの要素が不足気味に感じられます。ただ、そのような脚本含め全体的に悪くはなかったので、自分はなかなか楽しめました。

【以下、ネタバレ注意!】

メガ・パイソン
ヘビ

VS 
ギガント・ゲイター
ワニ

もはやモンスター同士のバトルなどどうでもよくなってくるほどに、ヒロイン(?)2人の醜いバトルが見物な映画でした。というか、これがメインだと思います。

さて今作ですが、全体的に可もなく不可もなく、後はあなたの好み次第……というような内容だったので、気になったポイントだけをあげてゆきたいと思います。 まずは良い点から行きましょう。

今作の良い点は、キャラクターが強烈なまでに濃い、ということです。

この映画の主役はあくまで巨大ヘビと巨大ワニでありながら、ヘビやワニが巨大化する要因を作ったり、そもそもヘビとワニが争うような環境を作り出したりしたのは全て人間のせいであり、その原因となったクソ性格の悪い二人の女の醜い争い、これを主軸としてストーリーが進んでゆきます。

一人は異様なまでのヘビ信者で、ペットとして飼われていたヘビを自然公園に逃がして繁殖させた張本人であり、もう一人は異様なまでのヘビアンチで、なんとワニにステロイド剤を投与して筋肉モリモリマッチョマンの変態に仕立て上げ、ヘビを狩らせるという暴挙に出ます。どちらも非常に自分勝手かつ気が強く、典型的なクソビッチ。自分の立場でしかものを考えない二人の行動には、見ていてイライラさせられること間違いなし。

しかしそんなキャラ設定であるからこそ、中盤の醜い殴り合いや終盤の退場シーンが非常に盛り上がった、ということは否めません。ヘビ信者はヘビに、ワニ擁護派はワニに喰われた、という皮肉っぷりも高ポイントです。

その他にも今作は、サブキャラクターもなかなか魅力的。一番の常識人なヘビ博士に、キャラの濃いババア保安官などは、ヒロイン二人がクソすぎて好感度がどんどん上がって行きます。醜い争いを続けてばかりのヒロイン二人とは違って、きちんと話を進めてくれる彼らの存在は今作にとって非常に重要でした。

では続いて、悪い点を。今作の悪い点は、ヘビとワニが主役でありながら、彼らの対決シーンが非常に少ないということです。

メガVSシリーズお馴染みの、巨大怪物たちによるバトルシーンですが、今作にはそれが圧倒的に不足しています。前半、彼らがまだ普通のサイズ(より少し大きい)程度だった頃こそ、ヘビとワニは互いに生存競争、つまりは喰い合いをしていましたが、後半彼らが巨大化してからはそのバトルがほとんどありません。

巨大化した彼らは突如共同戦線を張って人間を襲い始め、街に進出してからは一心不乱に人間を襲うことだけに執着し、互いに喰い合おうという気が一切ありません。単純に餌を求めているだけの行動ならば、明らかに巨大なお互いを食べ合った方が効率的だと思うのですが、巨大化した相手に怖気づいたのか空気を読んだのか、とにかく彼らはお互いに一切の争いを停止してしまいます。

この、巨大怪物同士のバトル不足はかなりの痛手で、結局この映画における一番見どころのあるバトルシーンは、中盤の醜い女のガチの殴り合い勝負になってしまった、という始末。確かにこのバトルシーン、非常に盛り上がって面白かったのですが、巨大怪物映画としてどうなんですかね、これは。

総評ですが、なかなか面白いけれど、バトル不足という痛手に悩まされるために、メガVSシリーズを許容できる人の中でも好みが分かれそうな映画だな、と思いました。私は好きになれましたが、しょぼいCGで繰り広げられる巨大怪物バトルを売りにしているメガVSシリーズ的には、駄作と言えるかもしれません。

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