「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

巫女のうた〜序章神々のうた編〜 のレビューです(総合評価 E+)

(画像:Amazon商品ページより引用)
 
ゴミ

それでは、まずは本作の基本情報、あらすじ、予告編からどうぞ。

  • 国籍 日本
  • 製作 Cats&Wolf
  • 販売 2021

あらすじ

封印されしその聖地は、神の山と呼ばれ、今やごく一部の者しかその存在を知らない。日本の古き悲しき因習文化を基に描かれたホラー作品。今まで多くの監督が映像化不可能とした小勝有紗著の物語を映像界の異端児 暁炎陽が遂に映画化。

Amazon商品ページより引用)

予告編

ストーリー
キャラクター
音響
設定
総合 E+

良い点

悪い点

  • 音響がマジでゴミ
  • 画質もキツい
  • 設定は悪くないが、脚本力が皆無

素人が趣味で撮ってYouTubeに上げている作品だと思えば、普通に見れる内容の作品でした。

商業作品としてはゴミです。

 
ここから先のレビューには、ネタバレを含む場合があるわ。未視聴の方は注意してね。
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 さて今作ですが、まともに向き合おうとしてはいけない作品です。正直、見るだけでストレス。ハッキリ言って、良い点など「70分と短いのでサクッと終わる」ことくらいしかなく、それ以外はゴミです。酷い。

 何が酷いって、何よりもまず音響関係ですよ。何なら、これがほぼ全てと言ってもいい。
 これ、昔から「邦画や日本ドラマにはよくある」と言われる現象なんですが、普通のシーンではボソボソと何喋ってるか聞こえないから音量上げたら、その直後に馬鹿でかい音がしてひっくり返る」という経験、ないでしょうか? 

 もしくは、YouTubeでゲーム実況とか見てて、配信者の声とゲーム音量のバランスが全然取れてない時、あるじゃないですか。これが生配信なら、誰かが指摘していい感じに収まることがほとんどですが、もし動画でそうなってたとしたら、その動画、見る気します? どれだけ面白そうなゲームでも、どれだけ凝った内容の動画でも、「音量バランスがクソ」という、たったそれだけの理由で視聴をやめること、ないですか? 私はあるよ。だってストレスがすげぇのよ、爆音で流れるBGMの後ろでボソボソ喋ってる声を拾うのって。

 そして、今作はまさしく、全編にわたってこれです。

 今作はどうやら、カメラの内蔵マイクで録音しているせいなのか、画面手前の人物の声は大きく画面奥の人物の声は異様に遠く聞こえます。普通の音量で聞いてたら、ぶっちゃけ何言ってるのか全然分からないシーンがまあとにかく多い。そのため、音量をかなり上げてヘッドホンで聞いてたんですけど、そしたら今度は、BGMとSEがクッソデケェの。クソデカいBGMが邪魔でボソボソ喋ってる声が聞こえない、なんて音量バランスのシーンもザラ。

 このため今作、内容が面白いとか面白くないとか、話が分かるとか分からないとか以前に、もはや見るだけでストレスを伴います。これがさあ、素人が趣味でYouTubeに投稿している作品とかなら、「音量バランスがあまり良くないかもしれないです」というコメント一つ付けてブラウザバック、で全然いいと思うんですけど、でもこれ、令和の時代に作られた、プライムビデオに置いてある商業作品なんですよね? じゃあダメだよ、これは。

 おまけに、画面の光度が高過ぎるからなのか何なのか、明るいシーンは白飛びしてる事も多くて目がチカチカするし、かと思えば日中の木陰で話すシーンなんかは影が暗すぎて全然人物の顔は見えんし……と、ハッキリ言って、作品の内容を鑑賞しようとする前段階、いわばスタートラインに立つ前から、もう評価を勝手に地の底まで落としてる。だから、まともに見よう、という気が起きない。ハッキリ言って、YouTubeに転がってる動画見てた方がまだストレスない分マシなレベル。

 さて、ここまで読まれた方はもうお気づきでしょうが、今作は本編の内容に一切触れていないのに、これだけ不満が出てくる作品です。これで2021年の作品だってんだから驚きだよ。今日日、素人投稿者だってもっと音響には気を遣ってるだろ、ってレベル

 それでもって、じゃあ、内容は面白いのかというと、これまた全くそんなことはないのもかなり困りもの。

 今作、あらすじとしては、「恋人?が失踪した探偵のおっさんが、御三家という謎の勢力が治める怪しい習俗の残る村を訪れ、そこでその村に隠された秘密を知る」という、めっちゃくちゃにシンプルな内容なんですけど、これをもう何をどうしたらこんなに分かりにくくできるのか、というくらい、大変、非常に、物凄く内容が分かりにくい

 今作、途中とラストに激長ナレーションが挟まり、その村のことを解説してくれるシーンがあるんですけど、ぶっちゃけそのシーンが入るまで、「なんやこの映画なーんも分からん」という状態のまま、ただ画面を眺めている状態でした。最初に人探ししてるおっさんが出て来たと思ったら、それはそれとして何の脈絡もなく突然御三家が喧嘩するシーンが入って、まあそれは置いておいてなんかよく分からん男女が村に引っ越してくるシーンがあるかと思えば、話は変わるけどおっさんの幸せそうな回想シーンが……という感じで、「この人たちは誰なのか」「何がしたいのか」という部分を全く明かさないまま、こっちの理解する隙を与えずに話を勝手にバンバン進めていく。おまけに、セリフをちゃんと聞こうとすると、前述のクソ音響問題にぶち当たるためイライラするが、セリフを聞き逃すと余計に理解が追いつかなくなりーーと、完全に負の連鎖を自分から形成しに行っているため、もう試聴意欲が削がれる削がれる

 一応、途中でナレーターが「御三家と村について」語るシーンと、ラストにナレーターが「この村で行われている習俗について」長々と語るシーンを聞けば、今作がどういう話なのか、みんな何がしたかったのかはなんとなく分かるようになっていますが、そもそもそんな重要な場面をキャラクターたちのやり取りで描写するのを諦め、ナレーションに全部丸投げするとか映画として論外やろ、という気持ちにしかならないので、もうその辺も全部含めて……ほんまこのゴミ……。

 総評ですが、ネタ振りとかではなく、マジで心の底から視聴をオススメしない作品です。見ても何も得られるものがないどころか、特段面白くもない上に、音響関連でやたらストレスがかかるので、本当に見る必要ない。ネタにもならないし。時間の無駄。
 デビルシャークやSWAT VS デビルなど、いわゆる「クソ映画」と呼ばれる作品たちとは、また違う意味でゴミな作品です。単純に、映画として評価するスタートラインに立ててすらいるか怪しい。

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