レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。
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除霊師見習いの雫音(志田友美)は、師匠の美代(竹内えり)と修行の旅に出ていた。ある日、ふざけて廃校に忍び込んだロックバンドメンバーのミカ(多田愛佳)やジョー(淳士)らが肝試しをしていたところ、一緒に参加していたや友人の亜紀(横山ルリカ)が命を落としてしまう。事態に怖じ気付きお祓いにやって来た彼らの話から邪悪な霊の存在を感じ取った雫音は除霊のために廃校へと向かうーー。(C) 2016 劇場版 『トイレの花子さん新章 ~花子VSヨースケ~』製作委員会(あらすじ:Amazon商品ページより引用)“
ホラー度………C
キャラクター…C
設定……………C
オススメ度……C
糞雑魚人間どもには粋がってノリノリで殺しを堪能するヨースケくんは、除霊師おばさんたちをも上回る強さを発揮し、 除霊師ご一行は何度もピンチに陥ります。しかもこのヨースケくんが、除霊師おばさんの息子だったことも判明し、人間対ヨースケの終着点は……? というちょっといい感じの盛り上がりを見せる展開に。これが序盤~中盤の展開ですね。
しかし終盤、それまでマジのガチで出番がなく、話題にも全く上がらなかった上にほとんど静観を決め込んでいた花子が登場するや否や、人間相手に善戦していたヨースケくんをボッコボコに打ちのめし、最後の反撃を仕掛けようと裏取りに来たヨースケにも一切動じず水の刃で貫くという驚異的な戦闘能力を見せつけ、なんか何事もなかったかのように帰っていってエンドとかいう糞ふざけた展開をぶち込んで来やがるのですこの映画は。
だからVSものでバランス崩壊気味の戦闘力調整は話が盛り上がらないからやめろって言ってんだろ。得意技が遠隔首絞めとガス部屋攻撃という、格下相手の人間相手にしか戦えない性能のヨースケくんに対し、圧倒的範囲攻撃を誇る便器水津波、水の壁によるガード、水の形状変形による武器作成など、攻守ともに隙のない性能を見せる戦闘特化の花子とじゃ勝負になんねぇんだよ。
総評ですが、花子出てくるまではいい感じのホラー、花子が登場する終盤はバランス調整をミスったとしか思えない有様でした。ローカル芸人が調子乗って全国区の番組に出演してみたら、大物芸人に公開処刑されていそいそと実家に帰らさせられる様を見ているかのような、そんな哀愁漂う気持ちにさせられます。貞子VS伽椰子みたいな話の構成してるくせにバランス調整は下手すぎるんだよなぁ……。
「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」的なセリフがあるのでそういう展開になるかと思ったら、花子を召還するための努力はほとんどしないので、終盤のピンチにマジで突然花子がぽっと出てきたと思ったらヨースケをボコって満足して帰ってく話にしか見えなかったのが最大の敗因ですね。一応、ヒロインと花子との繋がりが伺える伏線があるにはあるのですが、それだけじゃ弱いよ。花子召還の伏線はしっかり張って、どうぞ。
しかしここでフォローも入れておくならば、全体的な出来自体は決して悪くなく、充分見るに堪える出来栄えになっている、ということだけは付け加えておきましょう。総合評価的にはC+になっていますが、B-にしようか迷ったほどです。なんにしても、ジャパニーズホラーVSものシリーズの中では結構クオリティが高い方なので、気になったらぜひ見て、どうぞ。