「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

ビッグ・クラブ・パニック のレビューです(総合評価D+)

(画像:Amazon商品ページより引用)
 レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。
【予告編】


【あらすじ】
眠るように静かな街の湖に、突如、隕石が落下! 幸い被害は最小で済み、町民は胸をなで下ろしていた。だが、この異変で化石化していた巨大生物が蘇生。眠りから目覚めた古代蟹が街を襲い始める。銃弾を跳ね返す甲羅! 巨大で鋭利なハサミに挟まれ、次々に犠牲になる人々。なすすべの無い彼らを救う為、軍は戦闘機による攻撃を開始。ミサイルを乱射する! だが、頑丈な装甲に全く歯が立たない。打つ手を失った人類。やがてモンスターは、勝ち誇るように、産卵を開始した…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)
ストーリー………D
カニの質…………C
キャラクター……D
設定………………D
総合………………D+
おすすめ度………D

【良い点】
・カニが可愛い
 
【悪い点】
・展開に面白みがない、かつ前半のノロノロ進行がキツい
・キャラがウザい、特にヒロイン
ストップモーションアニメで動くカニさんの動きが可愛い映画でした。他の部分は死んでいますがその部分だけは評価できる、という程度の内容。

【以下、ネタバレ注意!】
 さて今作ですが、田舎町にでかいカニが出てきたので銃撃と戦車と戦闘機の爆撃で木っ端微塵にしようとするお話です。これだけ聞くと面白そうなんですが……。
 また、ネット上では以外と肯定的な意見も多かったけれど、個人的には全く受け付けなかった作品でもあります。ヒロインがクッソイラつくんじゃオラ。
 では早速、詳細な内容を見て行きましょう。いきなり悪い点いきます。
 今作の悪い点は、展開に面白みがなく、かつ前半のテンポが悪いということと、キャラに魅力がないことです。というよりヒロインがうざい。
 まずこの映画、前半のテンポについてはかなり悪いです。カニがまともに出てくるまで40分かかるどころか、まともにカニと戦い出すまでに1時間かかる上、それまで話が進んでんのか進んでないのか分からないくらいのスピードでしか展開が進行してくれないので、前半で怠くなってきました。
 さらにそのテンポの悪さと合わせて凶悪なのが、展開に面白みがないということです。いや確かに、カニを殺すのではなく助ける方向で話がシフトしていったりだとか、突然戦車やら戦闘機やら出てきて沼爆撃したりだとか、なんか急にカニと意思疎通しだしたりだとか、「おいおい」と思うような演出、部分はあるのですが、全体的に設定が薄いからなのか、思いつきレベルの展開が続くからか、ストーリーがえらいペラペラに感じられて、かつ見所もないため退屈、という印象が強かったです。ラストもてきとーすぎますし。
 咥えて、個人的に一番問題だと思ったのが、キャラの魅力のなさ、というよりヒロインのウザさです。この映画のヒロインは、もうとにかく性格が曲がりに曲がっている上、非常に自分勝手で横暴傲慢な上、人命無視でカニ保護第一主義者と完全なる人間の屑であり、共感どころか気にしないでいることもできません。こいつが映ればこちらがイライラさせられ、まともに話が入ってこない……と、それほど私にとってはクッソ嫌いなキャラでした。もちろんこいつに同調してる主人公も同罪です。てめえらがいるせいでまともに見てらんねえんだよ(半ギレ)
 とまあ、ラストの戦闘に向けての盛り上がりのさせ方自体はそこそこ悪くなかったのですが、前半部分のダルさ&設定のいい加減さ、またラストシーンのてきとー展開、それに何よりクッソうざいヒロインなど諸々の要素が見事に合わさり、正直言っていいところがなかった映画だったと思いました。これだけならD評価不可避だったんですがね。しかし今作、そんな残念系モンスター映画のままでは終わりません。
 では、以下には良い点。今作の良い点は、カニが可愛いということ、この一点です。
 この映画、カニさんは思ったほどビッグじゃないし、戦車やら戦闘機やらが出てくる割にはカニがクソ雑魚、かつ戦闘面での見せ場はほぼなし、とはっきり言って良いところがないのですが、なんとこのカニさん、ストップモーションで動くんです。その、ガバガバCGとは違った味も愛嬌もある動きはなかなか良くできており、怖いかどうかは別として結構可愛くて和みました。キャラにクソ野郎が多い分、まさかモンスターに愛着が湧くとは思いもしなかったので、これは結構嬉しい誤算でした、モンスターとしてはともかく。
 総評ですが、まあ基本的に非常に残念な出来の映画です。キャラはクソ、話のテンポも悪ければ面白みにも欠け、展開も設定もてきとーと良いところがまるでありません。しかし、そんな中でも唯一カニさんの出来だけは結構良かったので、その点は評価しても良いと思います。下手なCG使ってそこらのモンスター映画に埋もれるよりは、ストップモーションを使って独自色を出される方が見ている側としてもありがたかったです。なにより、カニさんの動作がなかなか愛嬌があったのも気に入りました。これで中身がまともなら……。
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