口裂け女が出てくる映画だと思ったら、日本から陰陽師が来米してサタンを消し去る映画でした。
レンタル版を字幕で視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。
「未体験ゾーンの映画たち2016」で上映されたホラーサスペンス。ロサンゼルスでは口裂け女の噂が広まっていた。悪夢に悩まされていたクレアは姉が口裂け女なのではないかと疑いを持つ。やがて都市伝説による事件が起こり始め…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)
キャラクター……A
モンスターの質…C
設定………………D
おすすめ度………B
ところで、ネット上の評価を見てると陰陽師に触れてるものがあんまりないんですが風蓮さんファンいないんですかね? 私はめっちゃ好きなんですが……。
では、さっそく詳細な内容を見てゆきましょう。まずは悪い点から。
今作の悪い点は、 一部パートを除いて出来が微妙過ぎることです。
まずそもそもの話、この映画、口裂け女がロスで大暴れする映画かと思いきや、まさかのオムニバス映画だったんです。つまり、「口裂け女編」以外にも「こっくりさん編」「陰陽師風蓮編」「ウメコの友達編」などの短編が寄り集まって作られた映画だったのです。
ちなみに、一応口裂け女編が一番メインの話扱いにはなっていますが、ほとんど陰陽師さんが持って行ったので空気でした。まあそれはいいとして……。
それではそれを踏まえて、この映画の問題点をお話しします。それは何かというと、陰陽師風蓮編以外の話が非常に微妙で面白くないこと、これでした。
まず、メインディッシュの「口裂け女編」は若干のサスペンス要素くらいしか見どころがなく、全体的にかなり地味。続く「こっくりさん編」も、ドロドロ三角関係の熱いレズ展開だけが見ものと言えば見ものですが、ホラー的な見どころはありません。半面、一つ飛んで「ウメコの友達編」はホラー的にはそこそこ頑張っていますが、やはり見どころや盛り上がりに欠けていました。
とまあ、本編の大半がこんな具合の惨状だったので、順当に評価すればC-~D+程度のクオリティでしかなかったのですが、この評価を覆す高評価ポイントが今作にはありました。
というわけで、以下はその今作の良い点についてです。この映画の良い点、それは、陰陽師風蓮さんパートがクッソ面白いということです。
その後、日本人のはずなのに日本語片言の陰陽師、「風蓮」さんが、死者をよみがえらせて僕にする謎のシャーマン神父と陰陽師パワーを用いたガチの肉弾戦を繰り広げたり、その後に日本語ペラッペラの自称サタンが登場して、陰陽師煽りまくって舐めプした結果瞬殺されるなど、短いながらも話の構成や盛り上がりのさせ方、見どころの作り方、印象に残るキャラ作りなどもろもろの要素がギャグとして完璧に近い出来で、終始笑いっぱなしでした。マジで、このパート見るためだけにこの映画を視聴する価値はあると思います。風蓮さんだけで一本映画作るんだよおう早くしろよ。
総評ですが、 良くも悪くも風蓮さんが面白いだけの映画でした。ギャグパートは風蓮さんが、ホラーパートはウメコさんが、百合パートはコックリさんが持って行ったので、口裂け女さんには申し訳程度のサスペンス要素しか残っていません。口裂け女ってなんだよ(空気)。