「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

ゾンビスクール のレビューです(総合評価B−)

 小学生のゾンビとかなんというか色々とすごい、規制的な意味で。
 レンタル版を吹き替えで視聴しました。無駄に声優が豪華だった。
 まずは予告編&Amazon先生のあらすじからどうぞ。
【予告編】
 
【あらすじ】
“小説家を目指しNYに出たが、パッとしないクリントは早々に夢を諦め、母校の小学校で臨時職員として勤め始める。出勤初日から、生意気な子供たちには舐められ、個性的すぎる教師たちとはイマイチそりが合わない。しかし、小学校教師になっていたかつての同級生、ルーシーと再会し思い出話と共に淡い恋心を募らせる。
給食の時間。子供たちは大好きなチキンナゲットを頬張り、賑やかな時間が過ぎていく。
そして、午後の時間が始まる。ツインテールの少女、シェリーにいつものようにちょっかいを出すいじめっ子、ペイトリオットだが、シェリーの様子がおかしい。ペイトリオットが髪を引っ張ると、毛束が皮膚ごと剥がれ落ち、そのまま倒れこむや否やシェリーはペイトリオットの顔に噛みつく。
何が起きたか分からないまま、学校中はパニック! 次々とゾンビ化していく子供たち相手に、楽器やスポーツ用品で武装した教師たちが立ち向かう。キッズゾンビVSイカれた教師の戦いの火蓋が切って落とされた!(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー……B
ゾンビの質……B
キャラクター…B
設定……………C
総合……………B-
おすすめ度……B

【良い点】
・キャラクターが個性的
・盛り上がりや見所がしっかりとある
 
【悪い点】

・ゾンビが子供であることをあまり活かせていない
 結構変わり種っぽいゾンビ映画ですが、ゾンビパニックとして押さえるべきところはしっかり押さえている感じの映画でした。ゾンビをギャグに使わずしっかりとゾンビパニックはしつつも、ギャグパートは個性的なキャラクターたちで魅せてゆく、という感じの構成で、かなりしっかりとゾンビ映画してくれていたのは好印象。反面、これ子供ゾンビじゃなくてもいいんじゃね? という色が強かったのは少し残念。
 
【以下、ネタバレ注意!】
 さて今作ですが、ナゲット食べたらゾンビになるしゾンビになるのは子供だけだしちょっと色々と都合が良すぎるんちゃう?系変わり種ゾンビ映画です。子供のゾンビが出てくる映画はそこそこありますが、子供のゾンビしか出てこない映画はかなり珍しいのではないでしょうか。
 では、早速今作の良い点悪い点を見て行きましょう。まずは良い点から。
 今作の良い点は、キャラクターがなかなか個性的であるということと、盛り上がりや見所がしっかりとあるということです。また、全体的に安定しているというのも好印象ポイント。では順番に行きましょう。
 まずこの映画、見るからにギャグっぽい雰囲気がムンムン漂っていますが、肝心の中身については結構しっかりとしています。何がと言うと、子供のゾンビを使いつつもしっかりとゾンビパニックを描いてくれてるんですね。
 学校内が子供ゾンビで溢れかえり、全速力で迫り来る子供ゾンビたちを、生きるために容赦なくぶち殺しながら進む教師たち。ゾンビが子供のみという構図こそ珍しいですが、安易に物珍しさのみに頼らずゾンビパニック部分をしっかりと描こうとしてくれた点に関しては好印象でした。また、ラスト付近の大量ゾンビ戦ではなかなかの盛り上がりもあり、VS ゾンビという観点でみれば結構イケてたと思います。
 また、登場するキャラクターたちが個性的であるということも、話の盛り上がりを支えてくれていたポイントの一つ。特に、頼りなさげだけどこの騒動の中で最も成長してくれる主人公と、体育教師のガチムチおじさんの二人組はかなりいい味を出してくれていました。特に、ラストの大量ゾンビ戦での体育教師おじさんの決死の活躍→まさかの復活コンボにはテンションが上がりましたとも!
また、吹き替え版で見ると声優が豪華なのもまたいいですね(浪川さん&若本さん)
 というわけで、良い点はこんな感じです。続いては悪い点を。今作の悪い点は、ゾンビが子供であることをあまり活かせていないことです。これは非常に惜しかった。
 今作、ゾンビパニック部分は結構しっかりできていたと言いましたが、反面普通のゾンビパニック止まりになっていたのは少々辛いところ。結構滅茶苦茶な設定を使ってまで、出てくるゾンビが全員子供ということにしたにも関わらず、肝心の子供ゾンビについてはあまり活かせていなかった、というのが正直な感想でした。
 例えば、思いつくだけでも体が小さいことを活かした襲撃だとか、子供相手だから殺すのをためらう、もしくは社会的事情で殺せないだとか、そんなこんなの理由で殺せないからこそゾンビと戦わずに突破する方法を見つけて突破するだとか、そういった「子供ゾンビにしかできないこと」にまで踏み込んで行けていなかったのは痛い部分だったと思います。
 総評ですが、魅力的なキャラクターや盛り上がりの作り方など、完成度自体は決して悪くないものの、せっかく無理を通してまで子供ゾンビを出したのだから、そこの活用の部分にまで踏み込んで欲しかった、という感想を抱いた映画です。印象としては、あと一歩及ばず、というところでしょうか。
 しかしまあ、なかなかに面白い映画だった上、想像以上にゾンビパニックを頑張ってくれていたので個人的には結構満足できました。気になった方は是非!
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