「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

ロボシャーク VS. ネイビーシールズ のレビューです(総合評価B)

(画像:Amazon商品ページより引用)

「ロボシャークVSネイビーシールズ」というよりも「ロボシャーク&ツイッター」とかの方が適切だと思う。

レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずは予告編&Amazon先生のあらすじからです。

【あらすじ】

“未確認飛行物体””UFO””が謎のマシンを宇宙から地球へと放出し、それを飲み込んだ巨大なサメが一瞬にして””ロボシャーク””に変身! 一方、シアトルに住む水道局に務める夫とSNSにハマる娘と共に暮らす報道レポーターのトリッシュは、アメリカ海軍が何らかの厳戒態勢を敷いていることに気付く。 そして、特ダネを掴みたいトリッシュが半ば強引に現場を追跡しようとしたその時、突如として巨大な生物兵器””ロボシャーク””が姿を現すのだった…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー…………B
サメの質……………B
キャラクター………B
設定…………………C

総合…………………B
おすすめ度…………B

【良い点】
・飽きさせないストーリー展開
・魅力的なキャラクター
・(CG以外は)サメの出来が良い

【悪い点】
・CGの質が低め

ロボ+シャークというありそうであった題材を基にした映画です。戦闘面での見どころはあまりなく、ロボシャークのCGの出来もお世辞にも高いとは言えませんが、その分を補って有り余るほどストーリー面で魅せてくれるので、総合的な満足度はかなり高い作品です。みんなもツイッターで呟いてロボシャークにフォローしてもらおう!

【以下、ネタバレ注意!】

さて今作ですが、空から飛来した謎の物体で生物がロボになってしまい、人を襲う映画です。あれ? この展開、
ロボクロコ
どこか
で……

というわけで、早速詳細な内容を見てゆくことにしましょう。まずは悪い部分からです。

 この映画の悪い点は、ロボシャークをはじめとしたCGの質が残念なことです。
 もうこれは読んで字の如くなのですが、今作の目玉モンスターであるロボシャークくんはCG的なクオリティだけを見れば結構ガバガバで、お世辞にも良くできたモンスターであるとは言えません。フォルム的にも、ごく普通のサイズのサメにメタル化塗装を施し、発光ライトを身体中に埋め込んだみたいな見た目なのでこれといった特徴があるわけでもなく、おまけにガバガバなCGのおかげで戦闘面での見所はほぼなし。普通なら、この時点でD評価不可避なクオリティのサメ型モンスターなのですが……この続きは、以下の良い点に引き継ぎましょう。
 さて、それでは以下には良い点を。今作の良い点は、飽きさせないストーリー展開と魅力的なキャラクター、そして、ロボシャークの出来がかなり良いことです。

 この作品、登場するモンスターはガバガバなCGのロボシャーク1体のみで、普通に考えればとっとと見飽きてしまい大コケ間違いなし……と言いたくなるのですが、この作品、ストーリー展開のさせ方やアプローチをどんどんと変えて行くことによって、この不安を見事解消しています。

まず最初は、ロボシャークの出現と簡単な戦闘のみですが、そこから先は地中を移動する神出鬼没なロボシャークを追う展開へとシフト。その追い方も、単に出てきたところに出向いて戦闘……という単調なものではなく、ちゃんと相手の行動を先読みしてその行き先を探る展開が入ったり、それとは別の組がSNSを用いたアプローチをかけたり……と、しっかりと見ごたえのある展開となっています。

 そして中盤以降には、そのロボシャークとツイッターで交信できることが判明。ロボシャークと交信を続けようとする娘と、ロボシャークを破壊しようとする海軍、そして宇宙船と交信がしたいロボシャーク……と、様々な思惑が絡みつつストーリーが進行して行きます。この、単にサメと戦って終わり、だとか追う一方で終わり、というのではなく、ギャグを入れつつもサメとの交信などを試みたり、ツイッターをフル活用したストーリー展開などは新しく、先述の通り戦闘面での見所はない一方で、気合の入った追跡シーンの見所はかなりのものでした。
 また、この展開を支えるキャラクター、そしてロボシャークの出来も素晴らしく、どこか抜けていつつもロボシャーク撃墜のために全力で向かっていき、最後には共に沈む覚悟すらバッチリ決める長官や、頼りないけど家族のために頑張る父親、報道のために危険も厭わず、どんどん動いてくれる母親や、SNSをフル活用して新たなサメ映画の可能性を見せてくれた娘、そして何より、神出鬼没でガバガバCG、しかしどこか可愛げがあるロボシャークと、今作のキャラクターたちは魅力的な人たちばかりが揃っていました。
 総評ですが、サメ映画としてはまだしも、SNSをフル活用した新しいタイプのモンスター映画としてはかなりのクオリティだったと思います。戦闘面での見所を削った分、追跡シーンの出来はかなりのもの。また、SNSを利用するストーリーと魅力的なキャラクターたち、そして単純なフォルムながらもちゃんと魅力があるロボシャークが上手く噛み合い、しっかり見応えがある作品に仕上がっていたと思います。正直、モンスターがサメである必要は全くありませんが、こういうタイプの映画はかなり好きでした。オススメですよ、ロボシャーク!
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