「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

新撰組・オブ・ザ・デッド のレビューです(総合評価C-)

(画像:Amazon商品ページより引用)

バナナマン日村さんに釣られて。

レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。

【予告編】

【あらすじ】

” ある夜、新選組の名を盾に、放蕩の限りを尽くすお荷物隊士“屑山下衆太郎”は、ばったり出くわしたゾンビに噛まれてしまう。屑山は救出され一命はとり留めたものの、脈も心臓の鼓動もない死人の状態だった。徐々にゾンビへと変貌をしていく屑山下衆太郎、時を同じくして、京の町にもゾンビ感染が蔓延し、脅威となりつつあった…。はたして、生き残るのはゾンビか?新選組か?映画史上ありえなかった夢のバトルロワイアルが始まる…!(c)「新選組オブ・ザ・デッド」製作委員会(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー………C
ゾンビの質………C
キャラクター……B
設定………………D

総合………………C−
おすすめ度………D


【良い点】
・日村が喋ると面白い

・殺陣の出来がそこそこ良い

【悪い点】
・色々と中途半端

良くも悪くも「日村さんが面白かった」という感想だけが残るような映画でした。内容的には全般的にかなり中途半端であまり盛り上がりがなく、かといって日村さんの扱いもかなり雑なので日村ファンにもおススメしがたい、という何とも微妙な出来……視聴時間が70分少しとかなり短めで済むので、サクッと見られるのは好印象でした。

【以下、ネタバレ注意!】

今作ですが、あのバナナマン日村さんが主演?を務めた、幕末を舞台に展開される日本製のゾンビ映画です。日本製のゾンビ映画がそもそも珍しい上に、主演を有名芸能人が張っているということで、この時点である程度の独自色は確保できていると言っても過言ではないのではなかろうか。まあ、他の作品に対する優位点はそのくらいですかね(辛辣)

では早速、詳細な内容を見てゆきましょう。まずは良い点から行きましょうか。

この映画の良い点は、殺陣の出来がそこそこ良いということと、何よりも日村さんが喋ると面白いということです。

まずは殺陣のクオリティについて。今作、幕末を舞台にした映画だということもあり、ゾンビとの戦闘でのメインウェポンは刀と拳銃(&ライフル)が混在しており、どちらにもそれなりに出番があります。そして、特に刀を使った戦闘シーンの出来はそこそこ良いので、見ていてテンションを上げてくれました。もちろんゾンビとの戦闘だけではなく、申し訳程度の対人戦でも、殺陣のシーンはなかなか楽しんで見ることが出来ました。

そして肝心のもう1点目。この映画は先述のとおり、バナナマンの日村さんが主演の侍を演じているのですが、これがもう「日村演じる侍」というよりは完全に「侍のコスプレした日村」というくらいに日村日村しており、(良くも悪くも)かなり個性的でキャラが濃いので、笑いながら彼の挙動を楽しむことが出来ます。ゾンビになる前もなった後も面白く、間違いなく、これが今作最大の特徴でした。

また日村さん以外のキャラクターたちもなかなかに魅力があり、どう見ても女にしか見えない男女や、何となく土佐弁のイントネーションがおかしい坂本竜馬、お堅い隊長、ゾンビのジョージ君など、個性的なキャラクターたちが駆けまわる姿は純粋に評価できると思いました。

では良い点は以上となりますので、続いて悪い点を。今作の悪い点は、何をとっても中途半端であること、とにかくこの1点につきます。

まずこの映画、ストーリー自体は中身が薄く、あまり見どころがありません。そうなっている原因として考えられるのが、内容的にコメディとしてもシリアスとしても非常に中途半端で、話をどこへ持って行きたいのか全然掴めないことです。

コメディ重視の映画かと思って見ていると中盤の感動押し付けシリアスシーンがかなり邪魔で、かといってシリアスとしてはあまりにも安っぽいというのがかなりの痛手。というよりそもそも内容的にかなり薄っぺらく、コメディもシリアスも、あっちもこっちも……と変に手を広げた結果、全体的にかなり中途半端なものに仕上がっている感が否めませんでした。

また、先ほど良い点で挙げた「日村が喋ると面白い」と言う部分についても、そもそも日村扮する侍は序盤早々から牢に閉じ込められてしまって以降、中盤はほとんど出番がないので、日村目的での視聴もなかなかおススメしがたいというまさかの弱点も。確かに、要所要所で映る日村自体は面白いのですが、コメディ路線的には肝心要の日村が不在の中盤は、笑いどころも感動シーンも盛り上がりも不在と言う結構なガバッぷり。

総評ですが、良くも悪くも日村さんが面白い映画でした。ストーリーのガバッぷりについてはキャラクターでカバーできているようにも思いましたが、それでもやはり日村と笑いどころ不在の中盤はキツいです。視聴時間も短くて済むのでサクッと見られる上、面白くなくはないのですが、日村さんの出番自体少ないという理由から日村ファンにはなかなかすすめがたく、かと言ってゾンビ映画としてはやはり標準以下の出来具合なのでなんとも……。コント以上、映画以下と言った出来の作品だったかと思います。色々とあまり期待せずに見ると結構楽しめるので、ある意味ほどほどに日村さんが好きな層におススメできるかもしれません。

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