「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

シャークトパスVS狼鯨 のレビューです(総合評価C+)

(画像:Amazon商品ページより引用)

このシリーズも3作目ですし終わり方的に4作目出す気満々ですし……。これもう(いつまで続けるのか)わかんねぇな?

レンタル版を吹替えで視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。

【予告編】

【あらすじ】

サメとタコのハイブリッド“シャークトパス”が暴れ回るモンスターパニック第3弾。人間界にまで牙を剥き始めた“シャークトパス”を撃退すべく、海のギャング・シャチと陸のギャング・狼の遺伝子を組み込んだ“ホエールウルフ”が生み出される。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー…………C
モンスターの質……B
キャラクター………C
設定…………………D

総合…………………C+
おすすめ度…………C

【良い点】

・シャークトパスと狼鯨のモーションが可愛い

・ギャグ方面に進化したストーリー

【悪い点】

・相変わらずストーリーがワンパターン

・モンスターのCG劣化

前作からの悪い部分はしっかりと受け継ぎつつ、モンスターのCGの出来はむしろ劣化していたような……一方で、ギャグセンスの向上はなかなか目覚ましく何度か笑える部分もあり、何よりもモンスターのモーションが異様に可愛いのでしっかりと個性を出せていたのは好印象。

【以下、ネタバレ注意!】

このシャークトパスシリーズも3作目ですね……。正直、毎シリーズ展開や構成が変わり映えしないのでマンネリ感がかなり強くなってきましたが、その分今作には新しい方向性も盛り込まれていたので結構楽しめました。個人的には、3作のうちで一番好きです。

まあ、シャークトパスシリーズの詳細については前作までのレビューや予告編などを見ていただくことにして、早速今作の詳細な内容を見ていくことにしましょう。まずは悪い点から。

今作の悪い点は、モンスターのCGの劣化と、はっきり言って相変わらずなことです。具体的には、展開の単調さについて。

まず今作、今までのシリーズの例に漏れず、ストーリーの構成については非常にワンパターン。前作のVSプテラクーダの時もそうでしたが、基本モンスター同士の絡みがあまりなく、各々が勝手に人を襲って回るせいで全然戦ってくれないという悪い点については、改善は見られるものの基本的には継承しています。

ストーリー構成、というか本筋の話はちゃんとあり、各々のモンスターの襲撃も多めなため飽きずに見ていることが出来る部分は評価できますが、話の本筋をぶった切るかのようにモブ捕食シーンがちょこちょこ入るため、逆に流れが悪くなっているのはマイナスポイント。

それに咥えて、前作までは結構しっかりしていたモンスターのCGの出来についても、今作はむしろ劣化していた、というより荒い部分が目立っていたような気が。具体的には、シャークトパスと人間が戦っているシーンがびっくりするほどCGがガバガバで緊張感が皆無だったように思います。モンスター同士のバトルは前作以上に見ごたえがあっていいのですが、特に前半はシャークトパス捕獲のため主人公とシャークトパスの緊張感皆無ガバガバ戦闘シーンが多めなので少し辛かったです……。前作までもこんなあれでしたっけ?(記憶力皆無)

というわけで、悪い点は以上でした。続いては良い点を。今作の良い点は、シャークトパスと狼鯨のモーションがクッソ可愛いことと、ギャグ方面に進化したストーリー、これに尽きるかと思います。

この映画は前述の通り、モンスターのCGの出来については粗が目立つ部分が多いと言いましたが、反面ビックリするほど出来が良い部分があるのも事実です。それは主に、狼鯨の動作のクオリティについてでした。今作初登場の狼鯨(ホエールウルフ)は、シャチと狼のDNAを人間にぶち込んだ代物なのですが、この狼鯨がもうとにかく愛嬌があって可愛い

狼鯨は頭のイカレた女博士によって産み出されたモンスターであり、作中では彼女の診療所で飼われているのですが、元は人間にしては知能指数がマイナスに振り切ってしまったらしく、なかなか飼い主の言うことを聞いてくれません。博士はそんな狼鯨に手を焼き、トイレの仕方を教えたりエサをあげたり、いろいろな躾を試みます。そうして博士の躾を受ける度に、しょんぼりしたり嬉しそうにしたりする狼鯨の表情や動作一つ一つが実によく作られており、かなり愛嬌があります。

またこれに咥え、今作のストーリーがコメディの方面へ大幅な進化を遂げていたことも評価できるポイントの一つ。お決まりのガバガバ設定から来る失笑も健在ですが、今作では小ネタを挟み込む能力やモンスターの愛嬌あるモーションを活かしたギャグセンスが爆発的向上を見せており、バトルを楽しんだりギャグを楽しんだり、と色々な楽しみ方をすることが可能となっているのです。

特に、モンスターを使ったギャグシーンの出来はかなり良かったのでないかと思いました。狼鯨の豊かな表情と、シャークトパスのおちゃらけた動きが笑いを誘います。また、ギャグがバランスよく配分されているおかげで今作、終始楽しんで見ることができるというのも評価できるポイントでした。

総評ですが、シャークトパスVS人間部分のCGがとにかくガバガバで緊張感がなく、またストーリー構成の残念さもしっかりと引き継いでいるので見ていて辛くなる部分もありますが、ギャグセンスの飛躍的向上とクッソ愛らしいモンスターのモーションに支えられ、無事シリーズ最高の評価を受けるにふさわしい作品に仕上がっていたと思います。前述したような悪い点の改善さえ見られれば、B評価昇格間違いなしの内容だったのですが……そこはまあ、次回作に期待しましょうか。

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