「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

ラストソルジャー のレビューです(総合評価C)

(画像:Amazon商品ページより引用)

どうでもいいけど、タイトルで検索しても同名の有名作ばっかりヒットするせいでパッケージ探すの地味に苦労しました。B級映画なのにシンプルすぎるタイトルは埋もれやすいからやめロッテ!

レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじからどうぞ。

【あらすじ】

人類とクローン軍団の壮絶な戦いを描いた近未来SF戦争アクション!卓越した戦闘能力を持つ戦士を選抜し、クローン技術とバイオテクノロジーを駆使した究極の兵器を開発した人類。数年後、“ドローン”と呼ばれるようになった彼らは、削除されたはずの自我に目覚め、人類に牙を剥く。地球はドローンに支配され、失われる希望。そんな人々の前に“ラストソルジャー”と呼ばれる戦士が現れる。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー………C
キャラクター……C
設定………………C

総合………………C
おすすめ度………C

【良い点】
・戦闘が多く迫力がある
・テーマや設定が面白い

【悪い点】
・序~中盤は話が単調気味で盛り上がりに欠ける
・敵が弱すぎる

ドローンという人造兵器が反乱を起こし、人類が支配されてしまった後の荒廃した世界を舞台としたアクションSF映画です。舞台背景やキャラクターはありがちながらも手堅い出来で、戦闘のクオリティも悪くないのですが、いかんせん敵のドローンがちゃっちい上にクッソ弱いので盛り上がりに欠けるというのがかなり痛かったと思いました。ネット上では肯定的な意見も多く見られましたが、個人的には微妙だった映画です。世間と自分の評価がずれるの虚しい……。

【以下、ネタバレ注意!】

これマジ? クソ雑魚ドローンに滅ぼされるとか人カス雑魚過ぎだろ……

さて今作ですが、人類が人造兵器ドローンとの戦争に敗れた後の世界を舞台としたSFアクション映画となっております。主人公やヒロインはその生き残りという設定で、彼ら以外ほぼ人類は出てきません。いや、他にも生き残りはたくさんいるはずなんですけどね。またこの世界、ドローンが出てくるということからも分かる通り相当技術が進んでいるらしく、銃に人工知能が搭載されており喋ったりします。

という舞台背景を踏まえて、以下のレビューをどうぞ。まずは良い点から。

今作の良い点は、戦闘シーンが多いということと、テーマや設定が面白いということです。

まずこの映画、その設定からも分かるように人類はほぼ壊滅した状態の世界が舞台なため、話のメインが戦闘に傾いています。そのおかげで余計な話などは少なく、その分潜入シーンや戦闘シーン等が多めに配置されており、見ていてなかなか楽しめる、というのは良かったと思いました。戦闘描写についても悪くはないので、見ていて完全に飽きてしまった、という事態には陥りませんでした。

そしてこの映画、ドローンの反乱や強化人間である主人公の孤独な戦い、ドローン制御装置の破壊から、敵の親玉との近接戦闘に至るまで、扱っている題材やテーマはベタながらも手堅い印象。だいたいの展開の流れは予想通りに進んでゆくので安定感があり、ある種安心して先を見続けることが出来ます。このおかげで、余計なことを考えずに戦闘を楽しめるでしょう。

また今作、そのようなベタな流れでありながらも、『銃に人工知能が搭載されており、銃自体が主人公のサポート役兼相棒である』というようなオリジナリティーも持っていたりするので侮れません。人類荒廃後の世界が舞台ということも手伝って、この喋る銃はなかなか頼もしい存在として映画の盛り上げに貢献してくれていたと思います。

良い点は以上です。では、続いて悪い点を。今作の悪い点は、特に中盤までは話が単調で盛り上がりに欠けるということと、何よりも敵のドローンがクッソ弱いということです。

まずは話の単調さについて。この映画、上のあらすじにあるように、人類荒廃後の世界を舞台としており、基本的に戦闘が話のメインに来ています。それ自体はいいのですが、問題は終盤に入るまで似たような絵面の戦闘シーンが続くため、全体の流れが単調気味であるということ。

よく分からない施設への侵入と無個性な敵軍団との銃撃戦が全体の大半を占めており、変わり映えしない絵面が続くというのは結構キツかったです。戦闘シーンのクオリティ自体は決して低くはないのですが、中盤は少しダレ気味だったかな、と感じました。

 そして何よりも、そんな単調さを加速させている原因とも言うべき要素が、敵の弱さ。こればかりはどうしても気になってしまいます。この映画に登場する敵は、先ほどから述べているようにドローンと呼ばれる人造兵器なのですが、これがもうびっくりするほどクッソ弱い

動きが鈍く、挙動は重く、そこらのオッサンがアーマー着ているとしか思えないもっさりした動作で行進する様にはさすがに落胆。戦闘力もクッソ低く、銃撃戦では数が多い以外の有利を全く取れていないため一方的に処理されてしまいます。束になってかかって来ても、速攻で撃沈させられていく姿はあまりに情けなく……。おまけに見た目もダサい

仮にも、人類に反旗を翻して勝てるレベルの性能を持っているのだから、もう少しドローンの戦闘スペックは高くあってほしかったです。単に数で勝るドローンを、主人公がジリ貧になりながらもひたすらに処理していく展開を見せられてもあまりに盛り上がりに欠けると思うのですが……。

総評ですが、戦闘シーンのクオリティや設定など光る部分もあるのですが、終盤に入るまで盛り上がってこない展開が足を引っ張っていたと思います。特に、敵軍団の弱さはかなりの問題児で、ただでさえ潜って撃って逃げるだけの展開が多く単調なのに、敵が弱すぎて銃撃戦も盛り上がってこないというのはなかなかの痛手でした。

ドローン2登場後の展開はそこそこ悪くはなく、ラストのチャンバラ対決も結構頑張っていたと思うのでそこはいいのですが、中盤の銃撃戦の盛り上がらなさはもう少し何とかならんかったのかなぁ、と思いました。せめて、ドローンの動きがもっとキビキビしていれば、評価もまた変わってきたと思うのですが……。しかし、ネット上のレビューでは肯定的な意見も多数存在していたので、気になった方は是非視聴してみてください。

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