「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

キング・スネーク 殺人大蛇のレビューです(総合評価C-)

(画像:filmarksより引用)

国籍 アメリカ
製作 2005
販売 エイベックス・トラックス

おまたせ! 10年ほど前の映画だけどいいかな?(唐突)

レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじからどうぞ。


【あらすじ】

『ユージュアル・サスペクツ』のスティーヴン・ボールドウィン主演によるモンスターパニック。不老不死の秘密を探るため、大手製薬会社はアマゾンの奥地に調査隊を派遣する。しかし密林に入った調査隊の前に、突然正体不明の巨大モンスターが現われ…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー………C
モンスターの質…C
キャラクター……C
設定………………C

総合………………C-
おすすめ度………C

【良い点】
・致命傷がない

【悪い点】
・盛り上がらない(直球)

・全体的に不満点が多い

着眼点というか発想は悪くないと思うんだけれども全体的に粗削りで展開が雑なことも手伝って盛り上がりに欠けると思った。

【以下、ネタバレ注意!】

今作ですが、アマゾンの奥地に不老不死の秘密があるとか何とかで、調査隊引きつれて探索に行ってみるとでっかいヘビと謎の部族に襲われた、というお話です。これならまあよくあるモンスター映画ですが、今作では終盤になるとパッケージに映ってるでっかいヘビが味方になって悪い人間と戦ってくれるので、そのあたりは普通のモンスター映画とは差別化されていました。差別化されている(良かったとは言ってない)

では、早速詳細な内容を見てゆきましょう。まずは良い点からです。

今作の良い点は、致命傷となる部分がなく、ほぼ全ての要素が許容できるレベルで纏まっているということです。

この映画、ストーリーが若干変化球気味であること以外特質すべき様な部分はないのですが、その特質すべき部分のなさこそが今作最大の強み。モンスターのCGクオリティはまさにそこそこなレベルで普通に見ている分には違和感もそれほどありませんし、キャラクターはヒロインおばさんが雰囲気に流されやすい以外はさして不快な要素もなく、設定も多少のガバこそあれ充分纏まっているレベル、と基本性能はまあまあ。致命傷と呼べるほどの部分はないので、普通に見る分には充分見ていられます。

では続いて悪い点を。今作の悪い点は、全体的に不満点が残るということと、何よりも盛り上がりのなさが目立つということです。特に後者。

まず前者について。先ほど良い点で、今作は基本性能はまあまあで致命傷はないと言いました。しかし、致命傷にならない程度の傷は各要素にちらほら見られます。例えば、先に述べたようにキャラクターは悪くはないものの、ヒロインおばさんとヘタレ主人公のコンビが微妙だったり、設定も悪くはないのですが肝心のヘビに関する部分の設定は結構てきとー、かつアマゾン奥地で暮らす謎の部族の設定もペラペラと、見逃せるレベルではありますがそこそこ粗も多いです。

しかし、これを差し置いて問題となるのが後者、盛り上がりのなさです。これについては、致命傷といえないまでもそこそこ深刻な問題として今作に君臨していたと思います。この映画、ストーリーは多少変化球気味でラスト15分程度はまあまあ見どころもあるのですが、それまでの流れは結構退屈。

まずモンスターが強すぎて出現と同時に無理ゲーと化し、一方的でワンパターンな虐殺を見せつけられるだけの展開が長く、しかもそのくせ緊張感やハラハラ感が皆無という奇跡が発生するためモンスター的な見どころがほぼないというのが一つ。

また、モンスターと主人公たちとの関係性も微妙で、最初は逃げ続けるだけ、中盤はモンスターとの戦闘がなく、終盤はモンスターが悪い人間を虐殺する様を見ているだけ、という流れなので戦闘関連には期待が出来ないというのも痛いところ。総じて、モンスター映画としてはなかなか盛り上がり、見どころに欠けると思います。

総評ですが、悪くはないんですけど良いかと言われると微妙で、どうしても不満点の方が全体的に目立ってしまうため評価が下がる、というような映画でした。ストーリーも、最終的にヘビのモンスターを守るために主人公たちが動くというのはいいんですが、守るべき対象であるはずのヘビの化け物が強すぎて全く負ける気配がなく、人間サイドのいざこざが非常にちゃちに見える、というのが一番の問題だったかもしれません。また、化け物サイドにつくまでの話もちょっと冗長気味。もうちょっと全体的なバランスを改善すれば、いい線行っていた――かもしれません。

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