製作会社に明日はありますか……?(小声)
国籍 日本
製作 2015
販売 インターフィルム
みんな大好きVSシリーズに、ついにあの大物が……?
と思わせておいてですが、当然ここで言う貞子はあの貞子ではありません。同名の別人です、はい。
まあ、あの貞子を出すとなるとそれだけで予算が飛びそうだからね、ちかたないね。はい、知ってた。
レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。
【予告編】
【あらすじ】
都市伝説ホラー「ひきこさん」シリーズ第4弾。学校では毎日イジメを受け、家でも両親から虐待や暴力を受けていた高校生・栞。ある日、同じくイジメの対象にされたクラスメートの渚とTVで話題のある“実験”をしていると、渚に禁断の能力が宿り…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)
ストーリー…………D
モンスターの質……C
キャラクター………C
設定…………………D
総合…………………D+
おすすめ度…………D
【良い点】
・みんなで見ると 笑えます
【悪い点】
・前半全く話が進まない
・音響が小学生
友達みんなで大晦日にワイワイしながら、デスフォレスト2を見た後に続けて見ました。文句を言い合い、ツッコミを入れあえる素晴らしい仲間と一緒に見るのなら結構楽しめると思いますが、これを一人で見るとなるとかなりの苦行かと思います。
【以下、ネタバレ注意!】
というわけで、早速今作の良い点悪い点をじっくり見てゆきましょう。すぐ悪い点から行きます。
今作の悪い点は、前半の話の進まなさと、BGMやSE等の音響の異様なまでの稚拙さです。
まずこの映画、VSシリーズの例に漏れず……というべきか、前半部分のだるさが酷いです。ひきこの降臨にも貞子の召喚にもそれなりの時間がかかる上に、ひきこさんシリーズ恒例のクッソしょうもないいじめシーンが前半の大半を占めるため、見ていてダレること間違いなし。また、前半はストーリーも滅茶苦茶で見どころがほぼなく、狙いに狙ったギャグ要素を楽しめるという方以外にとってはこの上なく苦痛でしょう。
咥えて今作、音響の異様なまでの稚拙さも残念要素として挙げられます。まずこの映画、BGMの使い方が明らかにおかしい。「えっ、何でこのシーンでそんな軽快なBGMかけるの?」というような場違いBGMを連発することは当たり前で、さらに普段は無音なのに突然デカい音量でBGMが流れ始めるので唐突感が半端ではないという問題も。
それだけで済めばまだよいのですが、次なる問題は効果音、これの使い方もおかしいときていますからもはや擁護不可。いじめのシーンで殴ろうものなら「ボゴォ!!」とバラエティー番組並のSEが大音量で聞こえ、モップで優しく突こうものなら「デゥクシ!!ベシィ!!バギィ!!」と無駄SEを連発。もはや完全にギャグと化したいじめシーンは緊張感など皆無で、総じて音響関連については小学生以下と言わざるを得ませんでした。
というわけで、今作の悪い点でした。続いて、かなり苦しいながらも良い点を何とかひねり出してみたので、お納めください。
今作の良い点は、皆で見ると面白いかもしれないということです。
この映画、あまりに擁護できないレベルの残念極まる出来となっていることは確かですが、 それでも突っ込みどころや超展開、お粗末すぎて逆に盛り上がる申し訳程度のバトルシーンなどは多いため、みんなでツッコミを入れながら見る分には楽しめる可能性が充分にあります。
狙ってる感全開ながらもギャグセンスはそこまで悪くないですし、バトルシーン等に関しても、特に終盤付近は一転攻勢二転攻勢あってなかなか見どころがあります。貞子と人間の利害関係の一致から来る休戦協定→打倒ひきこの流れもなかなか悪くなく、ツッコミを入れながら複数人で見れば結構楽しめるのではないでしょうか!
余談なんですが、VSシリーズにおけるひきこさんってなんでこんな強いんですかね? 私の知る限り今の所負けなしだと思うのですが、製作陣の中に熱烈なひきこファンでもいるんですかね……? 誰かひきこに引導を渡してくれる大物は現れないのでしょうか。花子姉貴やメリー先輩、ろくろ首先生から化け猫大将まで、誰でもいいんでポッと出の新参妖怪ひきこなんてやっちまってくださいよぉ! こちらからは以上です。