「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

デスフォレスト 恐怖の森2 のレビューです(総合評価C-)

(画像:Amazon商品ページより引用)

国籍 日本
製作 2015
販売 ブロードウェイ

前作より面白く出来るじゃない!(面白かったとは言ってない)

レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ

【予告編】

【あらすじ】

森に迷い込んだ人間に謎の巨大な顔が襲い掛かる人気フリーホラーゲーム「Death Forest~恐怖の森~」を映像化した第2弾。森の中にある旧校舎で活動する演劇部に入部した問題児・キズキ。だが、教室を抜け出した彼女は、暗くなっても帰って来ず…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー…………C
モンスターの質……C
キャラクター………C
設定…………………D

総合…………………C-
おすすめ度…………C

【良い点】
・前作で残念だった点がしっかり改善されている

【悪い点】
・スッカスカなストーリー
・加速するガバ設定

総じて前作における不満点はかなり改善されており、「擁護のしようもないクソ」だった前作から「以外と見られる」レベルにまで進化していました。しかし、どうにも一番何とかしてほしい部分に手が届いておらず、標準越えの悲願達成はならず。原作フリーゲームプレイ済み、もしくは前作を視聴済みというわけでもないのなら、わざわざ見るほどの映画ではないです。

【以下、ネタバレ注意!】

さて今作ですが、「デカい顔から逃げながらバイクのパーツ集めるだけ」という内容のフリーゲームが原作の映画です。「なぜ映画化したのか」と言われれば、「とりあえず人気タイトルの名前借りて宣伝効果ゲット&売上アップだぜ!」という魂胆が透け透けスケルトン。

前作はもはや擁護のしようもないほど酷い出来でしたが、前作の評判の悪さを気にしたのか、前作でクソだった点について今作には申し訳程度の改善が施されておりました。先に結論を言うならば、前作よりは間違いなく面白かった、というのが今作の感想です。では、以下では各点についてねっとりと見てゆきましょう。まずは良い点から。

今作の良い点は、やはり前作での残念だった点が改善されていること、これに限るかと思います。

先に述べましたが、今作は前作よりも視聴にかかる快適度が確実に改善されています。例えば、前作であった「暗すぎて何が起こっているのか全然分からない」という不満には、舞台を学校に変えたことで見事に対処。建物内ということで常に割と明るいため、見えないということは全くありませんでした。割とクオリティの高いデカい顔と相まって、ここはなかなか良かったです、はい。

また、「原作が探索メインのゲームなのに、立てこもってばっかりで探索要素がゼロ」だったという前作の問題についても、「謎パワーで学校を閉鎖することにより、玄関の鍵を取りに向かわせる」という申し訳程度の調整で対処! まあ少なくとも探索要素ゼロではない&今作のキャラはそこそこ自分から動いてくれるので、モンスター登場以降は割と飽きずに楽しめました

咥えて言うならば、「クソテンポかつ無駄な話のオンパレードだった」という前作を踏まえ、今作は前半をねっとりキャラ紹介に割いています。まあ、相変わらずモンスター登場までのテンポは悪いですが、少なくともキャラ紹介という意味はあったので大目に見てあげてください。なんかだんだん擁護が苦しくなってきたな?

まあ最後の方は少し苦しい援護でしたが、冷静に見ても前作からのアッパー点は多く、「見るに堪えない→割と見られる」というレベルにまでは達していたと思います。以上。

では頑張って良い点を挙げてきたので、以下には悪い点を。今作の悪い点は、とにかくスッカスカなストーリーと、加速するガバ設定です。この2つの酷さは、ある意味前作以上でした。

まずスカスカストーリーくんについて。今作は先に述べたように、ストーリーなんてあってないような内容のゲームが原作なので、正直ストーリー部分に期待している人はそれほどいないと思いますし、ある程度スカスカになるのも仕方ないと思います。ここまでは前作のレビューでも書きました。しかしこれ……原作に沿った内容を展開しているなら、という前提があっての話です。

一応、原作ストーリーを踏襲していた前作とは違い、今作は完全オリジナルストーリーと言っても過言ではない内容となっております。原作に学校なんて全く出てきませんし、キャラも設定も完全オリジナル! だからこそ言いたいのは、「これだけオリジナル要素満載のくせしてこのクソストーリーはなんだ」と。〝一応〟原作に沿った内容で作っていた前作では、ストーリーがペラペラというのも理解できます。しかし、ことオリジナル展開が満載の今作においては、その言い訳は一切通用しません

咥えて、「デカい顔はこの森を縄張りとしてるから、入ったら襲われるよ」という言い分で押し通せたモンスターの設定についても今作では完全に崩壊。なんの脈絡もなく「別に普通の学校だけど出るよ」なんて設定にしてしまったせいでフォレスト要素も瓦解。(モンスターの出る)恐怖の森という〝場所がヤバい〟というのをメインとした話だったはずが、今作では〝人食いモンスターがヤバい〟という方向に完全に話がシフトしてしまったせいで、話の方向性というかコンセプトがゆるゆるになってしまっています

またモンスターをねっとりと見せすぎたせいで、白塗りのオッサンみたいなモンスターは完全にただの変質者にしか見えませんし、看板モンスターであるデカい顔も前作から引き続きの登場となるためインパクト不足感は否めません。見た目がインパクト勝負のモンスターなのに、見慣れて来るせいでインパクト不足に陥っているというのはあまりにも悲しく……。

総評ですが、前作よりも面白いのは確実なのですが、開き直ってオリジナル要素をふんだんにぶち込んだ割にはこのガバりよう、と考えるとやはりお粗末でした。モンスターくらいしか縛りがなくなったのに、どうしてこうもストーリーがスッカスカで残念なのか、私は理解に苦しむね。

とはいえ、見れなくはないくらいの出来なので、前作を見てしまったという方は思い切って視聴してみても良いと思います。デスフォレスト3もあるようですが、レンタル開始以降で気が向いた時にでも見るつもりです(見るとは言ってない)

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