国籍　アメリカ
製作　2012
販売　やっぱりアルバトロス

いきなり余談ですが、このブログを始めてから今日でちょうど1年が経ちました。これも皆さまのおかげ云々かんぬん（長文回避）

というわけで、今回はこちら。一時期「怒り新党」で取り上げられて話題になった映画ですね。まだ見てなかったので見ました。見なきゃよかった（切実）

レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ＆予告編からどうぞ。

【予告編】

【あらすじ】

ふたつの頭を持つ獰猛なサメが襲い掛かるモンスターパニック。大学の研究合宿で海を楽しむ教授と生徒たち。突然、乗っていたクルーザーの船底に何かが激突し、浸水してしまう。修理するため海に潜るローラだったが、彼女は信じられない恐怖に襲われる。(あらすじ：Amazon商品ページより引用)

ストーリー………D
サメの質…………B
キャラクター……C
設定………………E

総合………………D+
おすすめ度………D

【良い点】
・サメの出来は結構いいと思いました（小並感）

【悪い点】
・ストーリーがペラッペラで話が全く進まない
・設定ガバガバ

噂には聞いていましたが、正直これほどの内容だとは……。

とりあえず話が全然進まないというか、ペラッペラな内容を延々見せつけられる前半部分がとにかく苦痛でした。これを見るくらいなら他のサメ映画を見た方がいいと思います。

【以下、ネタバレ注意！】

頭が2つあるのと、性能が2倍になるのとは話が違うと思います。

設定がガバガバでも許されるのは他にしっかりと見どころがある映画だけだって、それ一番言われてるから。設定は丸投げでガバガバ、話はペラッペラでキャラも薄い映画なんて、逆にどこを見ればいいんですかね……？

というわけで、一時期一躍（？）有名になったあのサメ映画です。世の中B級のサメ映画というのは腐るほど作られているので、何か差別化を図らないといけないと製作者が頭を捻った結果がこれだよ。どうせなら「ヤマタノオロチ・ジョーズ」くらいにでもすればよかったんじゃないですかね？（適当）

さて、では早速、今作の酷評もといレビューに入って行きましょう。とりあえず、褒めておきます。まずは良い点から。

今作の良い点は、サメのクオリティ自体はそこそこ高いということです。

褒められた点などほとんどないこの映画における唯一の良心、それこそがこのサメのクオリティでした。（なぜなのかはともかく）頭が二つあるサメがぬるぬると海中を自由に泳ぎ回り、フライングパクーからのダイブコンボを決めたりする姿はなかなか見もの。CGの質も良好で、2つの頭を使って１人の人間を食いちぎるシーンなどはなかなか迫力もあって良かったと思います。以上。

さて、今作を頑張って褒めちぎったところで、早速悪かった点に入って行きましょう。今作の悪い点は、もうとにかくストーリーが薄っぺらいということと、びっくりするほど設定がガバガバであるということの二点です。

まずはストーリーから。今作のストーリーはもうびっくりするほどペラッペラ。前半のサメは基本的に隠密行動で、群れからはぐれた人間しか狙いません。しかしその高すぎるステルス性があだとなり、誰も二頭ザメの存在に気が付いてくれないのです。その結果は言わずもがな、皆がみんな何事もないかのように過ごすせいで、話が一向に進まないという恐るべき事態に。

もちろんその間は、何の意味もないやり取りや無駄な応酬、さらにはあってないようなペラッペラのストーリー展開のオンパレード。一応、サメの存在を認知してからは見どころがある部分もありますが、その頃にはほぼ完全に今作に対する興味を失っているという完璧すぎる仕様。総じて、立ち上がりが遅すぎてまるで駄目でした。

そして今作、設定についてはもっと酷いです。まず、この二頭ザメの正体は一切不明。一応遺伝子異常によって自然に発生したことを示唆する描写はありますが、獲物がわんさかいるこの広い広い海の中で、ストーカー顔負けの追跡能力を持って執拗に主人公一行に襲いかかる理由の説明など一切なされません。

しかもそのストーキング、陸地に逃げた主人公たちを追うため、環礁一つ沈めるという超手荒な手段を用いて行なわれたかと思えば、それまでモーターボートから落とした人間をバクバク喰っていたサメが、「あいつは振動や電気を感知して襲ってくるんだ！」と言われた瞬間に海上の人間そっちのけでボートを追っかけだすなど、もはやどの設定が機能しているのか把握するのも一苦労。設定を一貫させることも出来んのか（困惑）

総評ですが、サメのクオリティ以外は見る部分がないですし、そのサメですら他のB級サメ映画から見るといまいちパッとしない、となんとも残念な映画でした。総じて「ジュラシック・シャークよりはマシ」という程度のレベルなので、時間の大切さを学びたい方以外は見ない方がいいと思います。