「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

シャークネード カテゴリー2 のレビューです(総合評価B)

(画像:Amazon商品ページより引用)

国籍 アメリカ
製作 2014
販売 アルバトロス

前々から気になっていたので見ました。

レンタル版を吹き替えで視聴しました。というより、DVDの特典に「ニコニコ生放送で放映された時のコメントが収録されているバージョン」が入っていたので、そっちを見ました。まずはAmazon先生のあらすじと予告編からどうぞ。

【予告編】

【あらすじ】

” 人喰い鮫、200%増量!凶暴すぎる竜巻、再び日本上陸!!かつてロサンゼルスを絶望させた、未曾有の天変地異「シャークネード」。だが、あの恐怖は始まりにすぎなかった。今度は、世界の首都ニューヨークに、史上最凶の瞬間最大風速が襲い掛かる!©2014THESECONDONE,LLC.AllRightsReserved.(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー………B
サメの質…………B
キャラクター……B
設定………………E

総合………………B
おすすめ度………B

【良い点】
・1に比べて各所にパワーアップが見られる

【悪い点】
・サメの襲撃シーンが多少物足りない

シャークネードの続編として見ても、一つの独立した映画として見ても非常に楽しめる一本です。相変わらず設定はガバガバですが、そもそも前作を乗り越えた方なら別に気にならないでしょう。特に抵抗がないのなら、画質は荒いですがニコ生放送バージョンで見るのがおススメ。

【以下、ネタバレ注意!】

みんな大好き、サメがトルネードに巻き上げられるという狂気の映画の二作目です。この設定考えた人普通に頭おかしいと思う。

二作目ということで、前作との繋がりが多分にあるため、基本的には前作を見てから見ることをおススメします。というより、その方が楽しめますのでまずは前作を見てみてください。それと、内容的には「コンセプトは前作そのままに、サメのクオリティや予算や脚本やギャグセンスをさらに改善した」というような内容になっておりますので、「前作の時点で完全に無理だったわ」という人はおそらく今作も無理です。見ない方が無難でしょう。

逆に「前作の時点でなかなか楽しめたよ」という人は今作も大いに楽しめる可能性がありますので、是非見てみて欲しいですね。主にギャグセンスの向上具合が大きいので、ネタとしては事欠かないでしょう。

ということを踏まえていただいた上で、早速詳細なレビューに入って行きます。まずは良い点から。

今作の良い点は、1と比べて全体的にパワーアップが感じられること、これに尽きるかと思います。

今作はシャークネードの続編ということで、登場人物や物語のコンセプトは基本的に前作とほとんど同じ。特にこのコンセプトですが、「都市にサメを巻き上げた巨大な竜巻が接近し大混乱に陥る中、主人公たちの活躍を描く」という部分は前作と全く同じです。そのため今作には、前作ほどのインパクトはありませんが、その代わりにより強化された各種要素を武器として立ち回って行く作品に仕上がっておりました。

例えば脚本。今作は開幕、飛行機でシャークネードと接敵するシーンから始まります。前作以上の迫力を持って描かれるそのシーンで視聴者のハートをガッツリつかんだ後、話はニューヨークへ。やはりそこへもシャークネードが襲来しますが、主人公たちはそこで前作から引き継いだ度胸と謎理論とチェーンソーを手に大活躍。お約束の爆発で竜巻を消滅(意味不明)させ、今作は幕を閉じるのでありました。

こう書いてしまえば「なんだ、結局前作と同じじゃん」と思われるでしょうが、今作の脚本で真に光るのはその伏線回収能力と優秀な小ネタの数々です。脚本の流れは実にシンプルかつ前作と似ていながら、所々に小ネタとしてギャグを挟んだり、トルネードに鮫以外のものを仕込む余裕を見せるなど、視聴者を飽きさせない細かな配慮を挟みこむセンスは前作とは比べ物にならないほど向上していました。ギャグの内容をいちいち解説するような無粋な真似はしませんので、この辺りは是非ご自分でお確かめください。

咥えて、単純にCGクオリティの向上が見られる点や、主人公たち含むキャラクターが1の悲劇を乗り越えて有能化していることなど、他にも見どころは充分。しかし、やはり一番評価できるのは、あれだけ尖った内容だった1をさらに昇華させ、尖らせ、なおやりたい放題やっているにもかかわらず、話を上手く纏めている(風に錯覚させる)脚本センスの向上にあるのではないでしょうか。

というわけで、これが今作の良い点でした。これは本当に評価できるというか、よくあのインパクト勝負だった1の内容を引き継ぎながらこれほど面白いものが作れるな、と素直に感銘を受けました。

では、以下には悪い点、というよりも不満点を。今作の不満点は、中盤のサメの襲撃シーンに物足りなさを感じることです。

今作、シャークネードがニューヨークに上陸してすぐ、主人公は逃げることもせずに武器の収集から始めます。そうして一通りキャラ同士の掛け合いと避難劇も終わった後、いよいよ主人公は市民たちを奮い立たせて宣戦布告、シャークネードの壊滅に乗り出す、という流れなのですが、この間のサメ襲撃シーンには少し物足りなさが。

具体的にどう物足りないのかというと、1ほどぶっ飛んだサメの襲撃というのがあまりないのです。1では排水管や下水からサメが大ジャンプし、窓を突き破って人間に襲いかかり……というシーンが多く見られましたが、今作でのサメは主に嵐に乗って飛んでくるくらいしかパターンがなく、1以上に襲撃のバリエーションが乏しいのは否めません。続編という立ち位置上、ただでさえインパクトが薄れてしまう今作においては、これがどうしても気になりました。これがこの映画における唯一の不満点です。

総評ですが、確かに1に比べて不満点もあるものの、全体的にクオリティが上がっており非常によくまとまっている一本だと思いました。最後は不満点で締めてしまいましたが、正直これが気にならないくらい他の要素がパワーアップしており、一人で見ても大勢で見ても、問題なく楽しめる映画だと思います。台風の多いこの季節、サメに想いを馳せながら鑑賞することをおすすめします(意味不明)

あ、ただし相変わらず設定はガバガバなので、前作のガバ設定を許せなかった方は間違いなく憤死します。しかし、前作を見た上でこの作品を見るような物好きな方には、そんな警告無意味でしょう。失礼しました。

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