国籍 スペイン
製作 2004
販売 アルバトロスおまたせ
「おっ、Wikipediaに記事あるやんけ! これは有名作やろなぁ(すっとぼけ)」
レンタル版を吹き替えで視聴しました。
【あらすじ】
『ファウスト』のブライアン・ユズナ監督が手掛けたSFアクション。西暦2018年、ダンテは不法入国の容疑でクファード大佐に逮捕される。看守の隙をついて収監された収容所を脱獄するダンテだったが、追っ手として不死身のサイボーグ犬が迫っていた。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)
ストーリー…………D
モンスターの質……C
キャラクター………D
設定…………………D
総合…………………D-
おすすめ度…………D
【良い点】
・ないでしょ(審議拒否)
【悪い点】
・登場人物がアホしかいない
・何も考えてないんじゃないかと思うほど滅茶苦茶な展開
・ガバガバ極まりない設定
見ない方が いいと思います。
【以下、ネタバレ注意!】
「君のあの声、感じてた」(煽り全一)
主人公とモンスター含め、マジでアホしか登場しない映画です。ここまで登場人物が無能なアホ揃いなのも珍しい。
さて、一応「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーに掲げている以上、あまり良い点などないと決めつけて、煽り口調で小馬鹿にしたような酷評を並び立てるだけの記事は書きたくないと心の底から思っているのですが、良い点など無いものを有ると言い切ることの方が問題だと思うので、正直に思ったことを書きます。見る価値なんてない。
一応、戦闘シーンと言うかモンスター(犬)との小競り合いだけはそこそこしっかり描けていたと思いますが、良いと言えるほどではなかったと思います。そしてこの映画において、一番クオリティが高いのはこの部分です。残りはもうまるで駄目でした。
では、良い点などないと思うので、早速悪い点を挙げてゆきましょう。今作の悪い点は、登場人物の頭が弱すぎる事、展開が滅茶苦茶であることと、設定がもうガバりにガバッていることの三点です。
まずは登場人物と展開の滅茶苦茶さについて。これについては、登場人物の頭が悪すぎるから展開が滅茶苦茶になっているのか、展開が滅茶苦茶だから登場人物の頭が悪く見えるのかは分かりませんが、もうこの二つは相互に関連しあって恐ろしいまでの破壊力をもたらしておりました。
まず主人公ですが、びっくりするほど頭の弱い子です。不法入国ゲームとかいう意味不明な遊びに興じていたら捕まったという100%自業自得な状況からの責任転嫁、現実逃避に咥え、自分を救ってくれた恋人に対して暴言を吐いて煽ってみたり、終われているのに真っ裸で水浴びしてみたり、ターミネーター犬を煽りまくってボコボコにされてみたりと、もはや目も当てられないレベルの頭の弱さ。好感など全く持てませんでした。
こんな主人公に対峙するわけですから、当然悪役の頭もガッバガバ。不法入国の主人公などとっとと始末してしまえばよいものを、戦力的には圧倒しているのに結局舐めプして負けるというとてつもなく雑な展開に。舐めプで負けることほど冷めるものもありません。
また、旅の途中で出会うサブキャラたちにも頭の弱い子がいっぱい! 例えば、主人公が逃走中の民家で出会った女など「家に入れてやるからヤラせろ」と何の脈絡もなく娘を尻目にヤリ始め、結果すぐに死んでいくという謎さ。このキャラいる?
こんな具合に登場人物たちの頭はことごとく残念なせいで、見ていても好感もなにも得られない今作ですが、その原因となっているのはそれだけではありません。これはその場のノリだけで全て作ったのではないかと疑ってしまうほど雑さ極まりない展開こそ、このキャラクターの無能さを最大限に引き立ててくれているのです。
もう主人公たちが捕まった原因が「不法入国ゲームをしてた」というわけの分からない動機に始まることからすでにガバさが際立っていますが、この他にも「主人公は恋人が殺されたことを忘れ、生きていると思い込んでいる」という全く生かされることのない謎設定や、なんの脈絡もなくヤリ始めるという雑な展開、さらには何の意味もなくやたらと時系列が行ったり来たりするグチャグチャな構成など、雑と言う一言だけでは言い表せられないほどの滅茶苦茶さが、見ている側のテンションを極限に冷めさせてくれるのです。
さて、最後の悪い点は、設定のガバさについてです。とは言うものの、これはほとんどが敵モンスター(ターミネーター犬)についての設定に関することとなります。今作の設定だと、ターミネーター犬は脱走した主人公を殺害するように指令を出されている……はずなのですが、こんな単純な設定すら中盤から崩壊が始まるのです。
中盤、主人公が出会ったビッチとその娘を巻き込みながら、彼はターミネーター犬と対峙することになります。睨み合う主人公と犬。緊張感の高まるシーンですが、冷徹な機械犬はなんと主人公には目もくれず、
一目散にパッと出のビッチの下へ! 主人公を殺すという任務そっちのけで、ビッチを噛み殺す犬。骨格は機械でも、所詮頭脳は犬のままなのか、プログラマーの腕が猿レベルだったのかは知りませんが、設定ガン無視の展開によってこちらのテンションは駄々下がり。
この後も、走行中の車内で主人公を追い詰めたのに、全く関係ない同乗者を噛み殺す、自らのご主人様が支配する街中で、主人公を追うついでに無関係な通行人を噛み殺すなどの設定崩壊は続き、最後にはまさかの
自分のご主人様を噛み殺すという暴挙に。いや、主人公がプログラムを狂わせたとか、そういった伏線でも入るのなら話は別ですが、そういった要素は見事なまでにゼロ。
総評ですが、展開のガバさもさることながら、主人公はビックリするほど頭が弱く、悪役も頭が悪い上、ターミネーター犬までおつむがショートしているという、クズとアホしか登場しない映画となっておりました。褒められた点はなしで、見る価値もないという駄作となっております。「それでも!」と言い続ける方は、レンタル屋さんへどうぞ。