「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦 のレビューです(総合評価C+)

(画像:Amazon商品ページより引用)

国籍 カナダ
製作 2011
販売 アルバトロス

 「世界中からモンスター集めてプロレスさせようぜ!」という内容の映画です。もう想像以上にプロレスでした。

レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。

【予告編】

【あらすじ】

世界中から集まったモンスターたちが“世界最強”の座を賭けて戦うホラーコメディ。かつて人々を恐怖に陥れた伝説のモンスターたちが集結。狼男、ミイラ男、ヴァンパイアなどが前代未聞のデスマッチを繰り広げる格闘ビッグイベントが開催される。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー………C
モンスターの質…B
キャラクター……C
設定………………C

総合………………C+
おすすめ度………D

【良い点】
・個性に溢れている

【悪い点】
・ラストの展開がくどい
・モンスターバトルの割には地味

モンスターたちがガチでプロレスをやるだけという、かなり変わり種な映画です。この独特のノリに乗れればそれなりに楽しめそうですが、合わなければ全然ダメでしょう。

【以下、ネタバレ注意!】

モンスター(のコスプレをした人達による)プロレス

これほどまでに訳の分からないコンセプトなのに、クソ真面目に映像化に漕ぎ着けただけでも称賛に値する……と言えなくもないかもしれません。

さて今作は、世界中からモンスターを集めてガチでプロレスさせようぜ! という趣旨の映画です。もう想像以上にプロレスでした。では早速、良い点から見てゆきましょう。

今作の良い点は、何を隠そう個性の塊であるということです。

もうモンスターがプロレスをするという時点で独創的な事この上ないのですが、これが凄いことになかなか見られるレベルに仕上がっているのです。魔女は魔術を捨てて格闘戦に走り、ヴァンパイアは心臓を掴み取り、オオカミ男はリングサイドから跳び……などなど、結構見どころがあって楽しめました。

ストーリーの展開も、「選手(モンスター)紹介VTR→試合」の流れで終始一貫しており、バトルの質もなかなか高かった、というのは、単に独創的なだけで終わらせないという姿勢が垣間見え、高ポイントだと感じられました。ただこれ、あくまでもプロレスなんて全く見ない視線からの意見なので、ご注意ください。

では、続いて悪い点を。今作の悪い点は、ラストの展開がクドいということと、コンセプトの割には地味であるということです。

まずこの映画のラストについて。今作のラストバトルは『オオカミ男VSフランケンシュタイン』だったのですが、このバトルがもう本当にクドいの一言。「相手を倒した→実はまだ生きてた!」の展開が数回繰り返されるというのはかなり来るものがあります。これはさすがに飽きる。

そしてこの映画最大の問題点である地味さについて。今作はコンセプトこそインパクトがありますが、反面その内容はかなりの地味さ。モンスターたちがそれぞれの特徴を活かして戦うのかと思いきや、バトルの大半はリング内でのただの格闘戦でした。

もちろん、中には毒霧を吹いたりレーザーを発射したりという個性を発揮してくれたモンスターたちもいましたが、彼らですらメインはただの格闘戦です。そのバトルの質も低くないとはいえ、本物には遠く及ばないレベルであるということは言うまでもありません。

結局、折角モンスターたちを出した割には、その特徴を生かした戦法や攻撃というのがあまりに活かされておらず、モンスターのコスプレをした人たちがプロレスをしているだけに見えてしまう、という残念さがありました。この部分に関して言えば、少しプロレスにこだわり過ぎたのかな、とも思います。

総評ですが、個人的には楽しめたけれども、おススメは出来ない映画、ということで落ち着きました。特にストーリーなどあってないようなものなので、もうこの時点で駄目という方は見ない方が無難です。また、本物のプロレスファンだという方も、そのお粗末さには落胆する可能性もあるかもしれません。

ただ、コンセプト自体はかなり良かったと思いますし、ラスト以外はおおむね楽しめたので、私的には満足でした。挑戦してみたいという方は是非。

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