「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

アイランド のレビューです(総合評価E)

(画像:Amazon商品ページより引用)

国籍 イギリス
製作 2010
販売 アメイジングD.C.

今回はこちらのサスペンス(?)映画。原題はSIREN. 話の内容的にも、「サイレン」ではなく神話生物の「セイレーン」のことを指すようです。セイレーンを知らない方は軽くググってみてください。

余談ですが、いつもなら「映画名 Amazon」あたりで検索をかけるとパッケージ画像や基本情報はすぐに集まるのですが、今回は題名が題名なだけあってAmazonのページに辿り着くのすら若干苦労しました。もっとオリジナリティ溢れる題名にしよう(提案)

レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじからどうぞ。

【あらすじ】

週末、クルージングをして過ごそうと集まったケン、レイチェル、そしてマルコ。ヨットをチャーターして、ローカルコーストへ波間を縫っていく一行。突如、波間に人影を発見したマルコは、溺れかかった男を救助する。死に物狂いでどこかから逃げてきた様子のその男、精神に異常をきたしているのか、何語ともつかない言葉を叫び、そのまま船上で死亡-。異常性が伝染したかのように3人はパニック状態に陥り、誘い込まれるように近くの島へと降り立つ。その島に、シルカという美しい女性の生存者がいることが明らかになる-!なぜ3人はこの島へたどり着いたのか?死亡した男とシルカの関係とは?突如姿を現した古びた巨大難破船は?この島は一体何なのかー?すべての謎を巻き込んで、衝撃のラストへと疾走する!!(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー……
キャラクター…
設定……………

総合……………
おすすめ度……

【良い点】
・本編たったの76分40秒

【悪い点】
・絶望的に脚本が薄い
・幻覚と現実入り乱れる演出がとにかく難解
・丸投げエンド
・キャラクター、特にヒロインがひたすらウザい

久しぶりに、見た後にイラつきしか残らないクソ映画でした。テンポの悪いストーリー、謎演出、激ウザヒロイン、丸投げエンドと、もう狙ってやったのではないかと思えるほどの酷さ。もはやどこの層の方にもおススメできません。76分をドブに捨てる覚悟のある方ならどうぞ。

【以下、ネタバレ注意!】

お前たち、よくもこんなキ〇ガイ映画を!(ガン切れ)

最初に謝っておきますが、ファンの方ごめんなさい

久しぶりに、もはや擁護のしようのないクソ映画でした。いやもう本当に酷い。褒められる点は本編が短いこと以外なし。ただただ虚しさと静かな怒りだけが心に残りますぜ。

さて、良い点などまるで皆無なので、早速悪い点を見て行きましょう。今作の悪い点は、ハッキリ言って全部です。脚本、キャラクター、演出、どれをとってもかなりの低レベル。唯一、設定だけは標準以下レベルに留まっていますが、褒められたものではありません。

まずは演出について。この映画は神話生物「セイレーン」をモチーフとした物なので、随所に登場人物たちが幻覚に悩まされるシーンが挟まれます。ただこの部分の演出がもう見ていられないのです。

シーンの切り替えが異様なまでに多く、現実と幻覚とが目まぐるしく入れ替わるために、今流れているシーンは現実なのか幻覚なのかが非常に分かりづらいというのが一番の問題です。もうとにかく幻覚シーンが多すぎ&切り替えが下手すぎて、ごちゃごちゃしているだけで話が全然分からないという欠点しか目に付きませんでした。

次に脚本、ストーリーについて。この映画のストーリーは「無人島に降りてみたら変な女がいたけど、実はそれはセイレーンだったんだよ」というもの。まあ中身がスッカスカなのはまだ良いとしても、この映画の問題点はこのスッカスカの中身を埋めるための手法が酷いということです。

時間が余りそうなものならクッソ安っぽい濡れ場連発は当たり前、変化球として全裸での水泳シーンを挟んでみたり、かと思ったら意味不明な幻覚シーンの連続。もう最初から最後までずっとこんな調子でした。そしてこれらのシーン、びっくりするほど見せ場も面白さもないのです。おかげで全然話が進まない――というより、進ませる話がないのだなという印象を受けました。

ラストシーンもラストシーンで、結局このセイレーンはなんだったのか、本当に殺せたのか、ヒロインは助かったのか、これも全部幻覚なんじゃないかとかいろいろと謎を残しつつまさかの丸投げ。あのさぁ……「含みを持たせる」のと「丸投げ」は全然違うから。結局何一つ解決していないじゃないか!(激怒)

そもそもセイレーンは色々な幻覚を見せてキャラクターたちを惑わせ、死に追いやるというような設定はどこへ行ったのか、幻覚を打ち破ったり云々ということは一切せず最後はまさかの刺殺。まあ、耳栓という対処法は元ネタ的にも正しいっぽいのですが、こんなしょぼい手段で撃退されるというのは興醒めの一言でした。

そして、さらにキツいのがこの映画のキャラクター、特にヒロインの魅力のなさです。脚本がいくらクソでも、演出が目も当てられない出来でも、それでもキャラクターが魅力的なら……そんな淡い期待もこの映画の前では無慈悲に踏みにじられました。

とにかくヒロインがただひたすらにウザい。この異常な幻覚はセイレーンのせいで起きているということがほぼ確定しているにも関わらずセイレーンを島に置き去りにすることに反対し続け、セイレーンを連れ出そうとしてまんまと罠にひっかかり、結果ヒロイン以外は全滅という結果を導きました。おまけにビッチ。もはや無能という言葉では生ぬるいほどの無能っぷりです。

総評ですが、脚本ガバガバ、激ウザヒロイン、下手クソな演出、丸投げエンド、どれをとっても見る価値なし。その一言に尽きます。そして、ネタにも出来ないという性質の悪いクソさ。悪いことは言いません、76分という貴重な時間を潰さないでください。

ただ、こんな酷い出来の作品でも映画としては完成している以上、「S.W.A.T. vs デビル」とは比べ物にならないほどマシですね。もうあのクソ映画を超えるようなクソ映画は出てこないのでしょうか。いや、出てこない方が良いのですが。

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