「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

シャーク・ナイト のレビューです(総合評価B)

(画像:Amazon商品ページより引用)

国籍 アメリカ
製作 2011
販売 ポニーキャニオン

見終わって気が付いたんですが、これ3Dで劇場公開されてたんですね……。

さて今作ですが、ファイナルデスティネーションシリーズとホステルの製作陣が関わっているとのことで、それにホイホイ釣られて見てしまいました。

「これだけ有名な製作陣が関わっている&3D公開もされた映画をB級扱いっておかしいだろお前よぉ!」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、折角見たのでレビューさせていただきます。センセンシャル!

レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずは予告編&Amazon先生のあらすじからどうぞ。

【予告編】

【あらすじ】

“美しい水と緑に囲まれたクロスビー湖。 夏になるとリッチな若者たちがバカンスに訪れる、 この世の楽園にやってきた大学生サラと、6人の仲間たち。 しかし、地元に取り残された男たちは、邪悪な欲望と共に、健康な肉体を持った餌食を待っていた。 本来存在しないはずの湖に解き放たれた大小様々なサメ。 屈強なアメフト奨学生マリクの腕が食いちぎられ、激しく動揺するサラたちの前に、 地元のダイバー、デニスと、その仲間レッドが、救助に現れる。 しかし、それは彼らが仕掛けた残酷なショーの始まりだった…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー……
サメの質………
キャラクター…
設定……………

総合……………
おすすめ度……

【良い点】
・終始テンポよく話が進み、飽きない
・サメのCGの質が良い
・キャラクターが割と魅力的

【悪い点】
・色々な部分でちょこちょこと物足りない

あくまでもB級映画として見れば、あと一つ物足りないという点を除いて、基本的に欠点の見当たらない良作です。若干胸糞要素がありますので、一応ご注意を。

【以下、ネタバレ注意!】

あらすじでネタバレするのはやめろって言ったよね?(憤激)

さて、今作は見ての通りのサメ映画です。有名映画の製作陣が関わっているだけあって、よく分からないサメのB級映画借りるのならこれを借りましょう、と言えるレベルには面白かったです。

また以下のレビューにおける評価は、あくまでもこれをいちB級映画として見た時の評価です。ジョーズなんかの有名作と比べての評価ではありませんので、あしからず。そもそもジョーズ見たことないです(専門外)

では、早速良い点と悪い点に分けて見ていきたいと思います。とは言っても今作、悪いとまで言える点はないです。取りあえず良い点からいきましょう。

この映画の良い点は、サメのクオリティが高いこと、魅力的なキャラクターたち、そしてテンポの良い展開の3点です。

まずサメのCGについては、なにも文句はないですね。 3D公開されたということもあって、かなりの迫力と臨場感です。また大型のから小型のまで、いろんな種類のサメの捕食シーンが見られるので、なかなか見ごたえがありました。

またキャラクターについて、この映画に登場するキャラクターたちは、基本人間の鑑か屑かの二極です。主人公サイドで自己中は一人だけですし、その人物についてもウザいと言えるほどではないですね。基本的に主人公たちは、仲間を思いやって行動しあう仏のような人物ばかりです。

またこの映画、特に主人公が有能なのがいいですね。ガリ勉系でなよなよした頼りない男かと思いきや、仲間がサメに噛まれた際やヒロインのピンチでは、持ち前の知識と行動力を活かしてしっかりと活躍してくれます。これは非常に気持ちがいいです。

反面、敵サイドは見事なまでに人間の屑が勢揃い。死んで当然と思われても仕方のないような悪人たちしかいません。そしてこの両者、最後までキャラが全くぶれることがなく、「悪人だけど実はこんなかわいそうな事情が……」的な激寒展開は一切ないです。彼らが死んだ際には、心の底からの「ざまぁ」が言えるでしょう。

この、「敵味方共にキャラがぶれず、双方に魅力がある」というのは、この映画の非常にポイントの高い点でした。

最後に展開についてですが、この映画は基本無駄なくポンポンと展開が進んでゆくため、全く飽きることなく最後まで完走することが出来ました。前半30分弱ほどは、主人公たちが旅行に出かけたり湖で遊んだりというサメ無関係なシーンを垂れ流されるわけですが、上述したようにこの作品のキャラクターたちはかなり魅力的なので、このシーンが全く苦になりません。むしろ純粋に「楽しそうやなぁ君たち」と微笑ましくなってしまいました。

またこのシーンがあったからこそ、キャラクターたちに思い入れが出来、彼らの死亡シーンでは胸が痛くなります。そして彼らを殺した敵役がやられた時の「ざまぁ」が大きくなるわけですね。とても良く出来ていると思います。

とまあここまでべた褒めですが、この映画には一つだけ不満点が。いえ、一つだけと言いますか、不満点がちょこちょこあるというのが不満点です。これまで述べてきたように、この映画は基本的にとても良く出来ているのですが、どうもイマイチパンチが足りないと言いますか、どこか物足りないのです。

これが一番顕著なのがサメで、CGのクオリティ自体はとてもよく出来ているのですが、この手の映画としては少し暴れ足りないですね。要所要所で的確に襲撃してきてくれるのですが、逆に言うと要所にしか出てきてくれないのです。今作の主軸は人間VS人間にあるのでこれはある程度仕方ないとは言え、もう少しサメを遊ばせても良いのでは、と思いました。

また、「悪役に捕まった! 最大のピンチや!」という盛り上がる場面になったのに、割と行き当たりばったりの対処法で何とかなってしまったというのも少し拍子抜けしました。これだけ悪事を重ねてきた大悪党どもが、結構間抜けな理由で自滅してゆくため、折角の「ざまぁ」が困惑気味になってしまったのは残念です。

この他にも、少々強引な展開がちらほらあったりしたこと等、不満点はありました。

総評ですが、かなり高い完成度を誇る一方、鮫の襲撃が要所しかないことや話がテンポよく進みすぎる事、だいたいの登場人物の散り際があっさりしすぎることなど、少し全体が小奇麗にまとまり過ぎている印象を受けました。そのため、どこをとっても「完成度自体は高いけれど、何か物足りない」と感じてしまいます。

しかし、間違いなくB級のサメ映画としての完成度は折り紙つきで、本編も短く飽きずに完走できる映画です。前半のワイワイやっているパートが本当に楽しそうで、味方キャラクターたちに感情移入出来過ぎてしまう分、敵の身勝手な理由で彼らが死んでしまう展開に、私は若干の胸糞悪さを感じましたが、それこそがこの映画の完成度の高さを物語っていると言えるでしょう。久しぶりに、胸を張っておススメできる映画です

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