「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

ひとりかくれんぼ のレビューです(総合評価D+)

(画像:Amazon商品ページより引用)

国籍 日本
製作 2008
販売 エースデュースエンタテインメント

「ひとりかくれんぼ 劇場版(2009)」が見たくてそのDVDを借りてきたのですが、手違いでこちらの「ひとりかくれんぼ(2008)」を見てしまいました。一体ひとりかくれんぼだけで何作品あるんですか。

当然ながら、劇場版、新劇場版とのつながりは一切ございません。

まずはAmazon先生のあらすじからどうぞ。

【あらすじ】

「…私は孤独だ。だから私は“ひとりかくれんぼ”を始める。この孤独から抜け出すために―」。人気ケータイ小説「孤独少女」の第9話が配信された。ネット上で話題の「ひとりかくれんぼ日記」というブログには“ひとりかくれんぼ”説明書きが載っている。午前3時、綿を抜き、米と自分の爪を詰めたぬいぐるみを風呂場に用意した風呂桶の中にセットする。テレビ以外の電気を全て消し、10数えたら風呂場へ行き「○○(ぬいぐるみの名前)みつけた」と言って包丁を刺し、「次は○○(ぬいぐるみの名前)が鬼」と言いながらその場に置き、すぐに逃げて隠れること…。このケータイ小説が配信されてから、「ひとりかくれんぼ日記」への実体験投稿が次々とアップされ始めてゆく。はじめは遊び半分だった参加者のコメントは日に日に何者かに乗り移られたかのように豹変してゆく…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー……
キャラクター…
ホラー度………
設定……………

総合……………D+
おすすめ度……

【良い点】
・たまに怖いシーンがある

【悪い点】
・ストーリー展開が割と強引
・キャラクターに共感できない

主に脚本が酷いので、70分強と短い時間でも割と苦痛です。わざわざ見る必要はないでしょう。

【以下、ネタバレ注意!】

人気ケータイ小説(十数行)

取りあえず脚本に無理がありすぎて見ていられませんでした。褒められた点などほとんどなく、紛う事なき駄作ですが、それでも新劇場版よりはマシという……(個人的見解)

さて、今作は『ひとりかくれんぼ』という、ネット上で流行った降霊術(?)の一種をモチーフにした作品です。「ひとりかくれんぼってなんぞ?」という方は、上述のあらすじか、自己責任で検索をかけてみてください。

もちろん実際にプレイされる場合も自己責任でどうぞ。もしこれをやって、妹の部屋の人形が浮かび上がって戦闘になったり、死の着信がかかって来たり、そこらに落ちている金庫から身体が生えてきて追いかけられることになっても当方は一切責任を取りません。

話がそれましたが、早速良い点悪い点に分けて見てゆきましょう。まずは良い点からです。今作の良い点は、ホラーな雰囲気の演出が秀逸な時があるという点です。

今作はもちろんホラーに主眼が置かれているわけですが、これだけを見ればそこそこな出来です。そうは言っても全く怖くないシーンがほとんどですが、怖くなる雰囲気作りだけはまあまあでした。特に中盤はそこそこ怖い時があります。以上です。

頑張って良い点を考えましたが、正直これ以上は勘弁していただきたい。これがもう何もないんですよ、良い点が。頑張って挙げた良い点ですら見どころというには程遠く、作品全体としては完璧な駄作です。以下、その原因である悪い点を。

今作の悪い点は、キャラクターの薄っぺらさと強引なストーリー展開です。

まずストーリー展開の強引さについてですが、はっきり言ってこれが今作一番の致命傷です。今作は物語が三部構成になっているのですが、わざわざ分ける意味があったのかと思うほどそれぞれの展開が薄っぺらく、関連性も全然深くありません。そのため、三つの話が繋がるときの感動や興奮がかなり薄いです。

またこの三部構成システムですが、一話目が一番話が強引で面白くないため、もうこの時点で期待度駄々下がりという最悪のスタート。ひとりかくれんぼを始める前から怪奇現象に見舞われたり、ほとんど無関係な話からいきなりひとりかくれんぼに繋げたりとやりたい放題でした。

そして、このような強引な展開に付き合わされるキャラクターたちですから、当然脚本通りに動かされている感が見え見え。そもそも、どうにも擁護しようもない最低レベルの作品が人気ケータイ小説という設定自体にもかなり無理があり、そんな駄作をありがたがって追っかけているキャラクターたちに共感などできるはずもありません

そもそもこの映画、登場人物はだいたい自分たちの自業自得な行動が原因でお亡くなりになるため、死んでも全く心が動かされません。キャラクター作りに失敗していると思いました。

総評ですが、駄作。これ以上の表現はありません。ホラー演出など頑張っている感は伝わってきましたが、ひとりかくれんぼ特有の『隠れる』という要素をほとんど生かし切れていないため、その点でもやはり駄目です。

しかし、演出自体はそれほど悪くないことや、ひとりかくれんぼを無理矢理にでも話に絡ませて来た点などは、新劇場版に比べればよかったと思います。

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