「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

100年後… のレビューです(総合評価C)

台風、来てますね。

外、出歩けませんね。

そんな日はレンタルショップで映画を借りてきて、家でゆっくりするという選択肢はどうでしょう。レンタルショップまでは、各自何とか辿り着いてください。責任はとれませんが。

それと、毎回皆様をレンタルショップへ誘導しようとしていますが、私は決してレンタルショップの店員等ではございませんのであしからず……。

さて無関係な話から、今回も某有名作品のパチモン映画のレビューです。 レンタル版を吹き替えで視聴しました。

(画像:Amazon商品ページより引用)

作成 アメリカ
製作 2006
販売 Happinet

もちろんWikipediaなど存在しませんでしたが、予告編があったのでアマゾンの商品紹介と いっしょに載せておきます。

 あらすじ

“夫を亡くしたカレン・タニーと彼女の2人の娘 サラとエマは、亡夫の家族から引き継いだ遠く離れた山中の家へ引っ越すことになった。その家はかつて100年も前に多くの子供たちが生き埋めになるという大惨事が起きた古い鉱山の近くであることを、彼女たちは知る由もなかった・・・。 サラとエマは、どうしてもこの不気味な家を好きになれなかったが、カレンは住む所はここしかないと、無理に二人を納得させた。ある日、娘のエマがメリーという名の女の子と山中で出会い友達になる。しかし、その女の子は100年も前に鉱山事故で死んだ子供の一人であった。母カレンがそれに気づいた時に、すでに彼らの復讐は始まっていた・・・。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー   
キャラクター 
世界観    
ホラー度   

総合     
おすすめ度   

最近芳しい評価がなかなか出ませんね。別に意地でも低評価を付けてやろうという姿勢で書いているわけではないのですが、なかなか当たりを引けません。一応評価基準としては、Cが平凡という感じで付けているのですが……。さて、前置きはこのくらいにして、レビューに入ります。

【以下、ネタバレ注意!】 

まず、私はこの映画を見終わった後、なかなかレビューを書きたくありませんでした。じゃあもう書くなよというツッコミは置いておくとして、その理由は後々。

さて、またしても どこかで見たことあるようなパッケージとタイトルの映画です。

ただし、こちらの原題はWicked Little Things.

さて、28日後と言えば、有名なゾンビ映画のタイトルです。だいぶ前に見たので内容があやふやですが、確かウィルス感染系の走るゾンビだったと思います。

ただ、100年後…を借りる前にあらすじを見た時点で、「これゾンビ映画じゃないんじゃね?」という感じはしていました。

結論から言うと、これはゾンビ映画です。作中でもゾンビゾンビ言ってますし、OPでもはっきりZOMBIESとありました。ただ近年主流の、 つまり『感情もなく彷徨い、獲物を喰らうことしか頭になく……』と言ったような、普通に皆さんが抱いているゾンビのイメージとは全く違います

この作品のゾンビは、感情もあれば襲う相手を(一応)選びますし、噛みついたりといった下品なことはせずしっかり武器を使います。頃された相手がゾンビとして蘇ったりといったこともないです。ただ頃した相手は結局食べちゃいますが。

まあ私的には、ゾンビというよりも悪霊に近い感じでした。少なくとも、28日後…に出てくるようなバリバリの感染系ゾンビでは全くありません。前回のバイオハザードXもでしたが、なぜこの邦題にしたのでしょうか。

とは言っても「墓から蘇った死体」であることは間違いないので、これも広義のゾンビにはしっかり入ります。というより、こっちの方が元の意味のゾンビに近いかもしれません。

さて、ゾンビの定義の話なんてどうでもいいことは置いておきまして。このような事情があるので、作中のゾンビの見た目は人間と大差ありません。多少白めのメイクがされている程度です。ただし返り血等の描写はしっかりしていて、演出はなかなかの出来でした。

そして作品全体を通しての感想ですが……正直言って、平凡の一言です。つまりこの映画、極端に良い点もなければ悪い点もないという、
なんともレビューがしにくい
出来上がりでした。こういうのが一番勘弁してほしいです。

ただまあこれでレビュー終わりでは味気ないですから、極端にとは言わないまでも良い点と悪い点に分けながら見ていきましょう。

まず悪い点ですが、ストーリー展開に無駄が多いです。父親が死んだ話がちょこちょこ挿入されるのがその典型で、いちいちテンポを悪くしています。まあ、気にならない人は気にならないレベルでしょう。

次に世界観設定のガバガバさです。あらすじにもあるように、この映画は100年前に炭鉱で死んだ子供たちが、炭鉱事故の原因を作った野郎共を復讐として頃しに行くという話なのですが……ここで疑問が。

「100年もかけて、こいつら何してんの?」

誰もが気が付くはずです。事故の原因作ったやつらに復讐するだけなら、せいぜい一ヶ月もあれば終わりそうです。 しかしこの子供たち、何と100年かけてもその復讐を成し遂げられていません。

もちろん当時の復讐対象などとっくに死んでおり、しょうがないのでその子孫へ復讐しようとしています。しかも100年もたっているので、せいぜい孫かひ孫でしょう。さすがに風評被害レベルの無関係さです。

しかも復讐が目的であるはずなのに、無関係な人間を襲いまくっています。主人公の家に水道管工事に来てくれたおっさんや、主人公の娘(姉)の友人など、完全に無関係な人間が頃されまくります

個人的には、100年もたっているので誰に復讐すればいいのかよく分からないからとりあえず頃しておく というような印象を受けたのですが、だったらもう復讐とかいいじゃん(いいじゃん)。

しかも、主人公の娘(妹)は、まあいろいろあってゾンビたちと友達になるのですが、作品の最後で一応復讐を成し遂げた彼らは「ずっと友達がいなくて寂しかった。もう人は頃さない」と言い出します。

 無関係な人の友達頃しておいてよく言えたもんですね

とまあ、設定はいろいろガバっている点が見受けられます。これが今作一番悪い点でしょうか。とは言っても、これも致命的というほど大層なものではないですね。

ただ、その分良い点もちらほら。まず、先述のように演出はなかなか良いです。さらに俳優さんたちはなかなか迫真の演技でした。特に主人公の娘(妹)はまだ幼女なのですが、これが可愛い。それどころか、主人公の女性三人は全員可愛いです。とにかく、幼女先輩が可愛いだけで
見る価値ありです。

ちなみに、私はロリコンではありません。

次に作品の設定に関してですが、子供がゾンビ役という点。これは評価できます。最近は倫理的な問題からか、子供がゾンビを演じる作品はなかなかお目にかかれません。個人的に一番壮絶だったのは、バイオハザードⅡアポカリプスの学校のシーンでしたが、あちらは子供がゾンビだったのはその一瞬だけでしたね。

それに比べ、この映画のゾンビは子供しかいません。子供がつるはしを振るったり人肉をむしゃむしゃする映画はなかなかないと思いますので、そういうのが見たい人は見る価値あるかと思います。惜しむらくは、私が期待するゾンビではなかったことですね。

さて総評ですが、良い点もあれば悪い点もあるが、平凡なB級の域を出ない映画でした。平凡なB級って意味不明ですね。

ただし、取り立ててクソということはなく、それなりに楽しめる内容ではあると思います。友達とワイワイというよりは、カップルでゆったり見るのがいいんじゃないでしょうか。
それが原因で別れても責任取れません
が。

子供の猟奇シーンを見たい変態、ロリコン、全国のカップルの皆さん、台風の中レンタルショップへ行かれる際は十分足元と飛来物に注意してください。

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