「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

スケアリー・アトラクション のレビューです(総合評価E+)

(画像:Amazon商品ページより引用)
あまりにも無駄なシーンが多すぎるクソ映画のレビュー、始めます

自己満演出もここまで極めたら感心する――わけねぇだろなんだこの自己満映画

それでは、まずは本作の基本情報、あらすじ、予告編からどうぞ。

  • 国籍 イギリス
  • 製作 2019

あらすじ

アトラクション・ツアーに参加するだけで大金を稼げる楽な仕事で、”恐怖の館”に来たスターのカップル。「ソウ」を彷彿とさせる一室に案内された彼らは、突然閉じ込められ拘束され、真実を話さなければ死ぬと告げられる。謎と真実に挑戦する彼らは、生きてここから脱出できるのか?

Amazon Prime配信ページより引用)

予告編

ストーリー
キャラクター
設定
総合 E+

良い点

  • あるなら教えてくれ

悪い点

  • 「観客に楽しんでもらおう」という気を全く感じない自己満足の塊のようなゴミ展開の連発
  • 100人が100人「ここ、カットした方が良くないですか?」って思うシーンが後半30分だけで15回はある

 単純に、純粋に「よーし、面白い映画作るぞ!」と思って作られたであろうゴミ。前半はまだしも、後半の出来が壊滅的。もはや脚本がどうとか設定がどうとかいう技術的な問題ではなく、そもそも「人に面白く見てもらおう」という気が微塵も感じられない。文句なしのゴミ。

 
ここから先のレビューには、ネタバレを含む場合があるわ。未視聴の方は注意してね。
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 ときたま、その辺のちょっと出来が悪い程度の凡作映画捕まえて「高校の文化祭レベルの作品w」みたいな煽りコメントをする輩を見かけますが、そういう人に言いたい。「高校の文化祭レベルの作品っていうのは、こういうやつを言うんだぞ」と。

 さて今作ですが、SAWが大好きな監督の作ったゴミです。もはや面白いとか面白くないとかいう問題ではなく「いやさ、そもそもなんでこんなシーン入れたん?」と聞きたくなる箇所が多すぎる。

 なお今作ですが、先日TwitterでSWAT VS デビルというクソゴミ映像作品の紹介をした際、フォロワーから「スワデビ見てやるから代わりにこっち見て」と押し付けられた作品です。クソ映画を押し付けて、クソ映画を押し付けられる。まさにクソの等価交換。

 というわけで、さっそく詳細なレビューに入っていきましょう。まあ、良い点は当然ないとして……

 いや、ないよ。いい部分なんて、一つも。

 今作はSAWのような、デスゲーム系シチュエーションスリラーなんですけど、設定は5秒で考えたんじゃないかと思えるほど稚拙で、そもそも「お化け屋敷」って言ってんのに、入館したらいきなりやる気のないペチペチボクシング見せられて、その次が大の大人たちによる痛々しいマフィアごっこを見せつけられる、という意味分からんコンセプトの時点で視聴意欲を削いでくる。

 犯人の犯行動機も手口も、あまりにもゴミで面白み0。

 脚本は、無駄な部分に目を瞑って話の大筋だけを見るのなら壊滅的に悪いわけではないけど、どれだけ贔屓目に見ても「もう少し頑張ればギリギリ平凡に届くかもしれない」レベル止まり。また、設定、脚本の甘さにより、展開に意外性もなければ見どころもないという酷い出来栄え。

 逆に、「いや、ここは良かったろ」という要素があるなら教えてくれ。

 というわけで、ここからはみなさまお察しの通り、罵倒タイムです。今作のファンは回れ右か、ボロクソ言われるの承知で最後まで読んでください。

 今作の悪い点は、先に述べた通り色々とあるんですけど、何よりも1番悪いのは、「観客を楽しませよう」という気が微塵も感じられないことです。完全に自己満映画。

 何が自己満かって、「このシーン、自分たちが入れたいから入れました、以上の理由が見当たらないだろ」という、全く映画の本筋と関係のない無意味なシーンが多すぎるんですよ特に後半。

 具体的にはね、「客を目隠しして暗い部屋に連れてきて、突然ピエロの人形を光らせるというドッキリに対するリアクション」シーンと、「階段の上から幽霊のコスプレした女が『ヤー!』と叫ぶだけのドッキリに対する客のリアクション」シーンです。これだけ聞くと、「いや、そのくらい我慢しろよ……」と思われるかと思いますが,このシーン、全く同じシチュエーションで、それぞれ5回ずつ以上あります。

 そう、全く同じシチュエーションで、客だけを変えて、本編となんの関係もないシーンが、5回5回ですよ5回。2つ合わせて10回。正確には、今作を勧めてきたフォロワーから得た情報によると、人形光らせるドッキリシーンは7回、幽霊女が「ヤー!」というシーンは9回あったそうなので,合計16回だそうです。

 兎にも角にも、後半30分の密度に、この本編とまっっっったく無関係のシーンが、約15回挿入されている、という事実。

 これをね、最初は6人の参加者がいるデスゲームの合間合間、具体的には1人分のゲームが終わる度にワンシーン挿入していたんですけど、それだとどんだけ多くても6回しか挿入できないですよね。なので途中からは、なんとこの無意味シーンが2連続で流れたり、または一人のゲーム途中なのにも関わらず、それをぶった斬ってこれが流れたりします

 言わずもがな、このせいで、今作の後半はそれはもう死ぬほどテンポが悪い。本編72分というコンパクトさながら、もう異様に長く感じる。とにかくいちいちクッソ冗長。マジでさ、こんな観客が微塵も求めてない自己満のクッソくだらないシーン、やりたいんなら本編じゃなくて、別にメイキングシーン集でも作ってそこに入れろよ。それが難しいんなら、せめてエンディングでスタッフロール流してる裏でやれ。本編に入れんなこんなもん。

 いやぁ、これがまさしく「作品の面白さを犠牲にして、自分のやりたいことだけを詰め込んでいった結果、見事作品全体がゴミになった典型例」であり「ある種お手本のような作品」と言えるかと思います。本編部分だけを抜き出せば(出来はクソ悪いものの)一応一本の映画として筋は通っているのにも関わらず、それをぶつ切りにして合間合間に全く展開と無関係な単なるメイキング映像を15箇所ほど差し込みました、という「せっかくこのシーン撮ったからには本編に入れとこう!」意外に挿入した理由が一切見当たらない、ゴミです。ゴミ。

 これがなければ、普通に総合評価D程度の作品でしたが,これの不愉快さが半端ではないため、大幅に格上げしてE評価にさせていただきました。

 脚本がガバいのはまだ許せる。設定が甘いのもいい。演出がチープなのは仕方ない。

 だけど、観客が誰1人一切求めていない自己満メイキングリアクション集を、制作側の自己満のためだけに本編に15箇所以上差し込んで、話の流れをぶっ壊していくのは、もはや映画作るのが上手いとか下手とかいう次元ではないです。申し訳ないですが、商業映画としては最低の出来です。ホームビデオでやって、どうぞ。

今回のレビューは以上です。お読みいただき、ありがとうございました!
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