「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

インスタ・オブ・ザ・デッド のレビューです(総合評価D+)

(画像:Amazon商品ページより引用)
詐欺もここまでくるとむしろ清々しいけど犯した詐欺罪はきっちり償ってもらうわ系映画のレビュー、始めるわ

 詐欺的な意味でも内容的な意味でも擁護不能。

 それでは、まずは本作の基本情報、あらすじ、予告編からどうぞ。

  • 国籍 カナダ
  • 製作 2018
  • 販売 コンマビジョン

あらすじ

ゾンビ史上初!?インスタ映えする恐怖がやってくる!
そこは薬物依存症の患者たちを収容する農場。表向きは社会復帰をサポートするリハビリ施設だったが、
患者たちは無断で持ち込んだ薬物やアルコールを使い自由なパリピ生活を送っていた。
そこへ徐々にゾンビが集結し、施設が死の刑務所と変貌した。
なぜゾンビが集まったのか?誰かに操られているのか?患者達が餌となってしまうのか?逃げ場はない!
しかもこのゾンビ達は、映画で観るゾンビ?と違って動きが早ーい!
絶体絶命のジャンキー達の運命は!?

Amazon商品ページより引用)

予告編

ストーリー
キャラクター
ゾンビの質
設定
総合 D+

良い点

  • ゾンビのクオリティは無駄に頑張っている

悪い点

  • あまりに内容がなさすぎて盛り上がり皆無のストーリー
  • キャラに魅力がなさすぎて行く末に興味が持てない
  • 詐欺

 先に言っておきますが、インスタは一切関係ありません。パッケージにあるような、スマホ持って自撮りするゾンビも出てきません。パリピ系ゾンビも出てきません。出てくるのは糞尿でクソまみれの主人公と、シワがダルダルの50近くのババアの裸体くらいです。
 ゾンビ自体の出来は悪くないのですが、いかんせんそれ以外の要素が軒並み残念なので、インスタ詐欺抜きに見てもかなり残念な映画でした。ぶっちゃけ見る価値ないです。

 
ここから下のレビューには、ネタバレを含む場合があります。未視聴の方はご注意ください!
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 うんこにカレーってタグ貼り付けて店頭に並べるレベルの非道。

 さて今作ですが、パッケージ詐欺、邦題詐欺により不当景品類及び不当表示防止法違反で行政指導不可避なカス映画です。
 インスタ以前に、ゾンビの写真をスマホで撮ってネットに上げる的なシーンも皆無どころか、そもそも主要人物全員スマホ持ってないという暴挙。もちろん、ゾンビが自撮りしたりとかパリピなノリで絡んでくるとかも一切ない模様。しかも、元セリフでは絶対言ってない「インスタ」「スマホ」なんかの単語を無理矢理日本語字幕にねじ込んで、「ほら、タイトル回収!」というゴミみたいな姿勢をとってくる事もなおタチが悪い。

 しかし今回、私はこの件についてはノーダメージでした。なぜなら、以前この映画の話題をTwitterだったか何かで見かけたときに「インスタ関係ねぇ」という言葉を聞いていたからです。なのでアマプラで試聴するときも、「なんかアマプラの星評価めちゃんこ低いけど、騙されたから☆1とかの評価が大半だろうし、事前に詐欺って事を知って臨めば案外面白く見られるのでは?」という軽い気持ちで見ました。結論から申しますと、やっぱり偉大なる先駆者様の評価はちゃんと参考にしとけ

 と言うわけで、早速詳しい内容を見てゆきましょう。まずはサクッと良い点あたりから。

 今作の良い点は、ゾンビのクオリティはそれなりに頑張ってると言う事です。

 古今東西あらゆるゾンビ映画において、このゾンビのクオリティというのはやはり無視することはできない重要な要素です。そしてこの一点においてのみ評価するのなら、今作は結構やりおる部類に入ってくると言えます。 
 何よりの評価点は、メイクの出来栄えが高いこと。単純に顔色悪くしてはいゾンビ、という逃げの姿勢は控えめで、顔面血だらけな上で口から血糊をダラダラさせたりと、割としっかり作られています。まあ、今作のゾンビはノロノロではなく疾走系なため、動作的に結構怪しい部分があるのは差し引いたとしても、B級ゾンビ映画としては充分な出来と言えるでしょう。

 はい、良い点以上! 終わり! 閉廷! 以下はひたすら文句です。おかしい……試聴前は、「詐欺映画は詐欺映画だけど、それを承知の上で見れば結構面白かったですよ!」なスタンスでレビュー書くつもりだったのに、いざ見終わってみると文句しか出てこなかった……。

 というわけで今作の悪い点ですが、端的に申し上げますとゾンビの出来以外全部です。ストーリー、キャラ、設定、何もかもが及第点未満のクオリティしかなく、具体的に何がダメとかいうよりはとにかく順当に面白くない、そんな評価の作品でした。

 その中でも1番顕著なのはやはりストーリー。今作のストーリーは、薬中を更生する農場に突然ゾンビが湧き、そこでなんやかんやして逃げる、ってな感じのお話なのですが、まじで中身がスッカスカのスッカスカすぎて、見て1週間もすれば内容を思い出せなくなりそうなくらい何にも印象に残りません。
 基本的にやってることは「ゾンビ出た→逃げる→ゾンビ→隠れる→ゾンビ……」のように常に行き当たりばったりな展開ばかりで、後半に向けて話を盛り上げようとかここらで見せ場をつくろうとか、そういう意識がまるで感じられません。

 またキャラクターについても、主要人物3バカトリオを筆頭に大変薄っぺらくまるで魅力がないので、こいつらが生きようが死のうが興味が持てない。かつ、農場にゾンビを連れてきた黒幕みたいなキャラもいるんですけど、こいつらの背景についても大変書き込み不足でうっすい上に、主人公たちからすると突然知らんおっさんがドヤ顔で出てきたと思ったらなんかぐちぐち言いながら死んでった、て感じなので、このラストバトルの場面ですら盛り上がり皆無、というふざけた仕様。

 ドラマパートやコメディパートについてもあってもなくてもいいような出来のものしかなく、壊滅的に酷いわけではないけれど面白さはかけらも感じられない、という1番反応に困るやつ。いっその事、ゾンビの出来含めて全部の要素がもっと壊滅的に酷いだとか、コメディ部分の出来があまりにクソすぎて一周回って面白いだとか、そういう方がまだ救いがあった。今のままだと、とにかく順当につまらない、印象に残らないのコースを突き進んでいってしまっているので、マジでタイトルとパッケージ以外何も心にくるものがありません。そして、そのタイトルとパッケージは詐欺という救いのなさ

 というわけで総評ですが、まあゾンビのクオリティだけは頑張っていましたが、その他の要素がどれもこれも順当に残念で、すぐに記憶から消え去るタイプの映画でした。まあ、だからこそ無理矢理こんな邦題をつけたと思うんですけど、だからって景品表示法違反やっていい理由にはなんねぇよなぁ? 裁いて、どうぞ。

今回のレビューは以上。読んでくれてありがとう。
よろしければ、お気軽にコメントしていってくださいね!

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