「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

アイ・オブ・ザ・デッド のレビューです(総合評価C)

POV映画ですが、映像はビデオカメラなどで撮ったものを流すというよくある形式ではなく、主人公の視界=映像というちょっと変わった映画です。ゲームで言うところのFPSですね。なお、シューティング要素はない模様。

 さて今作ですが、レンタル版を見ました。字幕しかなかったと思います。
 【予告編】
【あらすじ】
目覚めの悪い夢を見て、起きる主人公。そこには、家族そして親友夫妻がいた。彼はもうろうとする中、約束していた親友夫婦と休日を過ごそうとしていた。そんな中、外で異常な物音を聞き、駆けつける。そこには人に襲いかかる人が居た。話しかけその場を納めようとするが、こちらを向き走り出し、その倒れていた人も起き上がり追いかけてくる-。すぐに異常に気がつき男は、家族の元へ戻りこの事態から脱するために親友と模索し始めるが―。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)
ストーリー……C
ゾンビの質……C
キャラクター…C
設定……………C
総合……………C
おすすめ度……C
【良い点】
・目線=映像なので臨場感は◎
【悪い点】
・FPS視点以外は、良くも悪くも普通のゾンビ映画
 FPSであること以外、とにかく普通のゾンビ映画って感じの作品です。良くもなければ悪くもない、嫌いじゃないけど好きじゃないよを凝縮した作品でした。個人的には普通のPOVよりはFPS視点を採用したこっちの方が好きなので、この手の撮影方法もっと流行ってほしい。
【以下、ネタバレ注意!】
 開幕非常に申し訳ないのですが、ぶっちゃけあんまり書くことがないタイプの映画です。とは言っても大きな特徴はちゃんと持ってる映画なので、その辺りに触れながら内容を見ていきましょう。
 では早速、良い点から。この映画の良い点、というより最大の特徴は、なんと言っても常に一人称視点であるため臨場感がしっかりあるということです。ただし、ここでいう一人称とは、よくあるPOV映画のようにビデオカメラで撮った主観映像とかいうレベルではなく、ガチで主人公の目線(=本編映像)のことなのです。つまり、カメラを回しているというよりは、その瞬間瞬間で主人公が目にした映像がそのまま画面に流れるというイメージですね。映画で言えば(私は未見ですが)「ハードコア」、ゲームならFPSをイメージしてください。
 さて、ここで重要なことは何かというと、私たちはこの主人公の目線そのものを映像として見ている訳なので、当然の事ながら普通の映画や良くあるダメなPOVに比べて抜群の臨場感が今作にはある、ということです。
 今作には、とにかくPOVに非常にありがちな「なんでこんな状況なのに撮影してんの?」という冷める瞬間がありません。それはそうです、先ほどもご説明したように、今作において本編映像=主人公が見ているそのままの映像なのですから。
 まずこの時点で、今作は他の量産型駄作POV映画と比べて頭一つ抜きん出ています。これはPOV映画にとって、単純ではありますがかなり重要な弱点の克服でもあります。過去、この単純な問題に引っかかったせいで、いったいどれだけのPOV映画がクソ映画の仲間入りを果たして来たか……。安易にビデオカメラとかを使わずに、主人公の目線映像を採用するという手法をとっただけで、今作の価値は一段階以上上がったと言って良いと思います。この手法もっと流行ってほしい。
 という訳で、ぶっちゃけここまで撮影方法に対するべた褒めしかしていませんが、なんで私がここまでこの撮影方法を褒めるのかというと、その理由は2つ。1つは、本当にこれがゾンビ映画というジャンルとがっちりハマって素晴らしいと思ったからということ。そしてもう1つは、この映画に対してするコメントがこのくらいしかないということです。
 今作は見ての通り、一人称視点を最大の売りとしていますが、逆にそれ以外の部分は特質すべきことに乏しい出来栄えとなっています。ストーリーの流れも、農場内で感染発生→脱出を図ったり籠城したり→研究員(軍人)乱入→滅菌エンド、という実によくある感じでこれと言って特徴もなく、キャラも可もなく不可もなくな感じ。唯一ゾンビの出来栄えは結構いいですが、これもまあ絶賛するほど良いわけでもなく……と、良く言えば手堅く、悪く言えばありがちな出来に仕上がっています。まあ、標準クオリティなゾンビ映画を一人称視点で楽しめると言えば聞こえは良いですが……。
 というわけで総評ですが、個性的な一人称視点を取り入れたことによって大きな特徴を手に入れています
が、映画内容自体はありがちな出来栄えになっているためあんまり語ることがありません。悪くはないのですがぶっちゃけそこまで面白いわけでないという、非常にコメントに困るタイプの映画という印象が拭いきれないので、すごいふわっとした感想になってしまい申し訳無いのですが、ここまでだ。
 ですがまあ、個人的にはPOVあるあるの「なんでこんな状況でもカメラ回してんだよ?」というツッコミを一切させないという手法は非常に好みだったので、興味があれば、という感じですかね!
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