「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

ダイナソー in L.A. のレビューです(総合評価C−)

(画像:Amazon商品ページより引用)
 恐竜のCGとかは結構頑張った方だと思う。なお、シナリオは頑張れなかった模様
 今作ですが、ネトフリで視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。
【予告編】
【あらすじ】
現代に蘇った恐竜たちがロサンゼルスの街で暴れ回るパニックアクション。バイオ企業のDNA実験が暴走し、眠りから覚めた恐竜たちがロス市街を襲う。米軍が出動し戒厳令が敷かれる中、ゲイブは娘を救うためにパニック状態の街を命懸けで駆け回る。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)
ストーリー……C
恐竜の質………C
キャラクター…C
設定……………D 
総合……………C−
おすすめ度……C
【良い点】
・割と展開自体は早い
 
【悪い点】
・シナリオが単調
・とにかく都合が良すぎる
一言で言うと「シナリオに難あり」な映画でした。導入自体はそこそこで、恐竜の出来も悪くはないんですが、単調すぎる&都合が良すぎるシナリオが問題。決してつまらなくはないんですが、もう少しやりようはあったろうと思うだけに残念に見えてしまう映画です。
【以下、ネタバレ注意!】
 こんな映画よりジュラシックワールド 炎の王国見たい(本音)
 さて今作ですが、恐竜の復活を成し遂げた企業のお披露目会中、お約束のごとく事故が起き、恐竜が街中に逃げ出して大変に困るというお話です。
 では、早速今作の内容を見て行きましょう。まずは良い点から。
 今作の良い点は、割と展開自体は早く、頭に入って来やすいということです。
 この映画のストーリーは実に単純明快で、企業が恐竜の復活に成功→街中のビルでお披露目会開催→恐竜大脱走、という感じになっています。まあ、展開的にはよくある感じでこれといった面白みはないですが、その分余計なことを考えずともストーリーがすっと入って来やすく、また恐竜登場や脱走までなどの展開もまあまあ早めのため、見ている分には見ていられます。特殊な音波で操れるので絶対安全! →なぜか電波効かない→恐竜大脱走の流れなどもはや様式美
 というわけで、序盤はタラタラした展開もなければ恐竜の出し惜しみもないので、スタートとしてはそこそこ良好でした。恐竜のCGレベルが悪くはないのも貢献しています。また、最初はビル内でラプトルタイプとの死闘、そこからステージを街中に移して大型とのカーチェイスを展開し、軍も出てきて街中での乱闘、最後は別のビルで立て篭り&そこからの脱出までと、ステージ移動や出てくる恐竜の数もなかなかのもので、展開に動きもあるのでとりあえず見てはいられるのは良かったと思います。
 というわけで、良い点は以上でした。続いては悪い点を。今作の悪い点は、シナリオの単調さと都合の良さ、この2つです。そうなのです、見ての通り、今作の問題点はとにかくシナリオ、こいつですよこいつ。
 先ほどスタートダッシュはまあまあ、かつ展開に動きもあるとお伝えしたところですが、今作の中盤以降は見てはいられるものの、内容的には少々キツイところがあります。まずですね、何よりも展開が単調なんです。確かにステージ移動を絡めたり、恐竜の数、種類を中盤で増やす試みにより展開に動きを持たせようとしたのは良かったんですが、結局ストーリー的には「襲われる→逃げる→一悶着→襲われる……」の繰り返し。
 しかもそれに加えて、とにかく主人公のおっさんは娘とはぐれる才能でもあるんじゃないかと思うほど娘とはぐれ、合流するたびに「あーよかった」みたいな流れが最初から最後まで異様なほどにぶち込まれているので、「この流れ何回やんねん」と思わさせられるのもストーリーの単調さに拍車をかけている要因でした。つまるところ、展開に動きはあっても起伏がない。なんというか、その場で足踏みをあんまりしないのは良いんですが、終始ずっと同じペースで歩いてるみたいな感じで、山場や盛り上がりみたいなのが全然ないんです。そのため、話は進んでるんだけどあんまり面白くない、ということになってしまっている。
 加えて今作、もうとにかく設定が都合良すぎというか、頭が悪いというか、そういう設定面の問題も抱えています。例えば、街中で恐竜とのカーチェイス中にも何事もなかったみたいに他の車ガンガン走ってたりだとか、銃弾跳ね返す恐竜が角材でぶん殴られただけで撃退させられたりだとか、街に解き放たれた恐竜たちがなぜか一斉に同じ場所目指して駆け出したりだとか、大型恐竜に対して寄ってたかってヘリが接近していくせいでボコスカ落とされたりだとか、屋上から落ちた娘をプテラがキャッチしてくれたりだとか、もうツッコミどころは山のようにありました。
 何よりひどかったのが、企業ビルから恐竜が大量に逃げ出した後、そいつらがなぜか一斉に同じ場所目指して駆け出したせいで、めっちゃ簡単に撃退されたことです。いや、せっかく最初に恐竜を音波で操るとかいう設定出したんだからさ、そこは音波使った誘導作戦展開して一箇所に恐竜たちを集めて一斉捕獲するとか、もっと説得力のある展開にすることは出来ただろ、と。そうすれば恐竜開発を指示した企業のおっちゃんにもちゃんとした見せ場を作ってやることも出来たし、本来そういう部分で盛り上がりを作っていくべきところ、こういうところで手を抜いたシナリオにしてるから、全体的になんの起伏もないストーリーに仕上がってんだぞ、と言いたい。
 総評ですが、つまらなくはないけど決して面白くはないという典型みたいな映画です。恐竜を出し惜しみしないで最初から最後までちゃんと使ってくれたのは好印象ですが、とにかくシナリオに起伏がなさすぎる。そのため、結局なんの盛り上がりもない作品に仕上がってしまった、という感じです。
 まあダメではないんですけど、これを見るなら他に見る映画はたくさんあるという意味で、あんまりオススメしない映画です。これより早くジュラシックワールド 炎の王国見たい……見たくない?
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