「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

ザ・ベビーシッター のレビューです(総合評価Bー)

(画像:映画.comより引用)
こちら、Netflix限定作品となっております。まずはあらすじと、予告編をどうぞ。
 
【あらすじ】
「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのマックG監督が、ベビーシッターの恐るべき裏の顔を知った少年の運命をブラックユーモアたっぷりに描いたサスペンススリラー。いじめられっ子の少年コールは、セクシーで型破りなベビーシッターのビーと過ごす時間が大好きだった。ある晩、自分が寝た後にビーが何をしているのか気になったコールは、寝たふりをしてこっそりビーの様子を覗きにいく。ビーは友人たちを呼んでゲームに興じていたが、突如として1人の青年の頭部に2本のナイフを突き立てて殺害してしまう。実は彼らは悪魔崇拝のカルト集団で、コールが寝静まってから残虐な儀式を行っていたのだ。慌てて部屋に戻って通報し窓から脱出しようとするコールだったが、ビーに見つかってしまい……。主人公コール役に「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」のジュダ・ルイス。(あらすじ:映画.comより引用)
ストーリー……C
キャラクター…B
設定……………C 
総合……………Bー
オススメ度……C
【良い点】
・なかなかテンポが良いので飽きずに見られる
・先の展開に興味を持って見ていられる
 
【悪い点】
・ノリは人を選ぶ
  Netflixオリジナル作品。ホラー、というかグロい版のホームアローン劣化版というような内容でした。映画内でも「ホームアローン」という発言があるため意識しての構成だと思うのですが、ホームアローン的な面白さを期待すると物足りないかな、とは思います。ただし、少年の成長物語としてはなかなか面白かったです。ネトフリ入っているならなかなかお勧め。
 
【以下、ネタバレ注意!】
 「ホーム・アローンじゃねぇぞ!」(おもちゃの車に滑って2階から落ちてたまたま下にあったトロフィーに串刺死した人の遺言)
 さて今作ですが、グロいホームアローンです。ただし、主人公が運極振り型なので、グロいかどうかとか以前にそこが一番ホームアローンと違うところだと思いました。詳しくは後ほどお話しします。内容的には、憧れのベビーシッターのネーちゃんが実は悪魔教の崇拝者で、少年がその変態集団に命を狙われる……というお話し。楽しくパーティーしてたのに突然参加者刺し殺して血を集め出す豹変っぷりはなかなかでした。
 では早速、今作の評価に入って行きましょう。まずは良い点から。
 今作の良い点は、テンポの良さと先の展開に興味の持てる構成により、最後まで飽きずに視聴できるということです。
 紹介通り、この映画はなんかホームアローンみたいな感じの映画なんですが、だからというべきか、事が起きてからのテンポの良さと物語構成の展開の仕方はかなり良かったと思います。純真無垢?で頼りない少年と、容姿端麗性格完璧パツキンシッターなネーチャンとのクッソ羨ましい日常を存分に描写した後、そのネーチャンが悪魔崇拝する殺人鬼だったというギャップを突きつけられるシーンからの怒涛の展開は見ていて引き込まれます。少年が悪党たちから逃げ続ける話だと思っていたら以外とあっさり捕まったりして、「この後どう展開していくんだろうか」興味を持ち続けることができました
 また敵キャラもそれぞれ個性豊かで、そのキャラ紹介を兼ねている前半部分はコミカルな視点で楽しめ、そこから話が広がっていく中盤は少年と悪魔信者たちとの悪夢の追いかけっこ(ホームアローン部分)を楽しむことができ、未熟な少年の成長に視点を合わせた終盤は、また違った視点で見ることができます。
 特に、単なる悪魔信者たちとのバトルに留まることなく、頼りない平凡な少年だった主人公の成長をしっかりと描いてくれているのが刺さりますね。単なるシッターのお姉さんすきすきダメボーイから、自らの苦手なものや恐怖を克服し、大好きだった相手にも自分の信念を曲げずに立ち向かっていく感じ。これがいい。飽きさせないストーリー展開のさせ方は流石だな、と思いました。
 というわけで、良い点は以上です。続いては、悪かった点、というか気になった点について。
 今作で1番気になった点といえば、とにかくノリが人を選ぶよね、ということでしょうか。まあ、人を選ぶというのは大体の映画においてそうですが、今作はちょっと中身を詰め込み過ぎな印象。何よりも、ギャグとグロさとシリアスさのバランスがちょっと中途半端かな、という気がしました。単なるホームアローンの二番煎じにならないよう、工夫が凝らされているのは好感が持てますが、個人的にはもう少しギャグかグロ、どっちかに寄って欲しかったかな、と思います。まあ、そのあたりの感想は人それぞれだと思いますが。
 また、今作はホームアローンっぽいところがあると言いつつも、この映画の主人公は、『知恵を絞って自分の計画をしっかりと立てて泥棒を撃退する』という本家とは違い、『ちょっとの行動がことごとく事態の好転に繋がっていく』という運全振り型なので、ホームアローン的な爽快感を求めて見るとちょっと物足りなかったりだとか、コメディ的にもなんかいちいちテロップが出てきたりして人によってはウザく感じる部分があったりだとか、死に方的にはあんまり突き抜けて面白いものがなくって若干物足りなかったりだとか、etc…
 それでは総評。今作が面白いのは間違いないのですが、その分不満点もちらほら、という内容の映画でした。まあ、人によっては全く気にならないかもですが、一度気になるとどうしても、という感じです。ストーリーやキャラクターの出来栄えは良く、全体としては充分楽しめる映画なので、ネトフリ入っててまだ見てない方なら是非、というところでしょうか。
 それでは、今回はここで。ご視聴ありがとうございました。
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