さて今作ですが、レンタル版を見ました。まずはアマゾン先生のあらすじ&予告編からどうぞ!
【予告編】
【あらすじ】
”
寡黙でストイックなケンジは、女優を夢見てロサンゼルスに留学した妹マユミが音信不通になったことで不安を募らせ、渡米する。マユミはその頃、謎の組織「キャピタル・メサイア」に捕らえられていた。そこには超高額の会員制サイトでインターネット中継される、本物の拷問や強姦、殺人のいけにえが世界中から集められていた。「強くなって絶対にマユミを守ってやる」という幼い頃の誓いを胸に、ケンジは殺人空手を炸裂させる!(C)2016 TORIN,INC.(あらすじ:Amazon商品ページより引用)“
ストーリー………C
キャラクター……C
アクションの質…B
設定………………C
キャラクター……C
アクションの質…B
設定………………C
総合評価…………C+
オススメ度………C
【良い点】
・アクションの出来が良い
・テンポがなかなか良いので飽きずに見られる
【悪い点】
・今ひとつ盛り上がりに欠ける
・今ひとつ盛り上がりに欠ける
カラテがサイキョーの兄ちゃんが、妹探してロスに駆けつけ新興カルト集団を自慢のカラテで壊滅させる、というお話です。設定はメッチャクチャですが話のテンポは良く、またアクションの質も高いので楽しんで見られると思います。ただ、敵のカルト団体があんまり強くないので、今ひとつ盛り上がりに欠けるのは痛いところ。もっとハチャメチャな内容でもよかったと思った。
カラテ家は銃弾避けられるという風潮。
【以下、ネタバレ注意!】
まあ、銃弾なんて音速程度の速さしかないからね。ライフルは無理でも、拳銃なら🦄
さて今作ですが、空手家がAV女優の妹助けるためにロスまですっ飛び、殺人空手でソードマンと戦って女といちゃついて銃弾避けてカルト集団なぎ倒すお話です。意味が分からない。
では早速、詳細な内容を見て行きましょう。まずは良い点からです。
今作の良い点は、話のテンポがなかなか良いということと、アクションシーンの出来が良いということです。
今作は前述の通り、カラテ家のお兄ちゃんが、ロスで行方を絶った妹を探して渡米し、ご自慢のカラテに物を言わせながら情報を集めるところから物語がスタートします。まず、このスタートダッシュの切り方がいいですね。兄妹の日常描写はほどほどに、いきなり主人公が妹の元住所を訪れて、そこの住人をカラテでなぎ倒し情報収集、という思い切りの良いスタート。その後も、妹のバイト先を訪れてカラテで複数人相手に大立ち回り、かと思えばバイト先の店長が木刀使いで、武器持ち相手にいきなりボス戦始まったりなど、細けえことはいいからとにかくこのカラテを見てくれ、と言わんばかりのストーリー進行に見惚れました。
その後は、敵カルト集団の情報を集めつつ、元自衛官の女を仲間に加えて敵陣に乗り込み、色々あってニホン出身のソードマンと戦って、敵幹部倒したり敵教祖追い込んだり……と、この映画のストーリーはまあ単純明快でシンプル、かつ戦闘方面に傾きまくっています。オマケ程度のラブロマンス要素もあるにはありますが、基本的には戦闘シーンと特訓シーンが映画の多くを占めている、と思ってもらって良いでしょう。しかし、この単純明快さと、カラテを使ったアクションシーンを存分に見せてくれることこそが、この映画の良い点でもあります。
これで、アクションシーンの出来がたいしたことなければ鼻で笑っちゃうような映画なんですけど、これがまた意外にもアクションの出来がいい。バイト先での、複数人を相手にした殺陣を筆頭に、その後の木刀使いとの一騎打ち、銃弾避けの特訓、敵陣乗り込んでからの幹部戦やソードマン戦など、その多さもさることながら、1つ1つのアクションの出来が良いため、飽きずに楽しんで見られます。これが、この映画最大の特長でした。武器を持たず、己の素手のみで闘うというのも、ロマンに溢れていて良かったです。
というわけで、良い部分は以上でした。続いては悪い部分を。この映画の悪い点は、なんとも盛り上がりに欠けるということです。
今作はカラテを主軸としたアクション映画であり、確かにアクションの出来栄え自体はかなり良かったんです。ただし、そのアクションを存分に発揮できていたかと言われれば、ちょっと返答に困ってしまう内容でした。まず、せっかく主人公がカルト組織に挑む、的な内容の映画でありながら、多数の敵を相手にした立ち回りシーンが少なすぎます。序盤のバイト先での戦闘くらいしかありませんでしたからね。基本的には、1対1(or数人)での戦闘シーンが大半を占めます。まあ、これはまだ良しとしても……。
何より! 何よりも、敵のカルト集団があんまり強くない、これがとにかく痛い。主人公はせっかくカラテ家で、かつ仲間ポジションの女キャラも出したのに、女キャラはこれといった活躍もなく退場し、カルト教団の幹部たちとの戦いは余裕すぎて相手になっておらず、敵教祖も最後は小物感たっぷりな終わり方。それと、結局敵の中で一番強かったのが、カルト教団とはなんの関係もない、なんかポッと出のソードマンだった、というのがどうにも盛り下がりポイントでした。実際、ソードマン戦以降は強敵いないですし。
いや、そこはさ、敵幹部になんか愚地 独歩とか烈 海王みたいな人がいて、そいつとのラストバトルとかを見せて欲しかったです。まあ、「ただのカルト集団にそんな化け物いる方がおかしいだろ」と言われればそれまでなんですが、そもそも設定が設定なんだから、細かいところには目を瞑って盛り上がり重視でやって欲しかったなぁ、と個人的には思いました。
総評ですが、良くも悪くもアクションシーンの出来の良さに良い部分が固まっている、そんな映画でした。ストーリー的には、アクションを邪魔しないように作られていたため、ダレずに飽きずに最後まで見られましたが、序盤の戦闘シーンで高まった期待値を、後半で超えられなかった、という印象です。銃弾避ける特訓するシーンとか、バイト先戦は結構好きだった一方、カルト集団は(戦闘力的な意味で)あんまり強くないので、そこは後もうひと盛り上がり、もうひと工夫欲しかったと思いました。ただまあ、難しいこととか一切考えず見られる映画なので、程よくアクション楽しみたい人とかにはなかなかお勧めですよ!