「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

最終感染 アンチソーシャル のレビューです(総合評価C)

(画像:Amazon商品ページより引用)

お正月死んじゃったよ(血涙)

 というわけで、年明けはこちらの映画から行きたいと思います!
 ──でもそのまえに。おうおう、まあ原題変えるのは勝手だけどよ、続編なら続編って分かるように書いとけ(ブチ切れ)

でもまあ、わりかし本編中で親切に説明してくれるおかげで、前作知らないですけど内容はそつなく理解できました。

ちなみに、前作は「パンデミックサイト」という映画らしいです。もちろん原題は「ANTISOCIAL」。これみた翌週に見たので、それのレビューはまた今度。

レンタル版を視聴しました。まずはあらすじからどうぞ。

【あらすじ】

“SNSを通じて人体感染するウイルスが、全人類をひとつに接続する――
驚愕のパニック・サバイバル・ホラー!!

最終アップデートが始まる・・・。

★これは、ただのコンピューター・ウイルスではない。フェイス・ブックやツイッターといったSNSを通じて人体に感染する新型ウイルスの発生により、世界中の人間が一夜にしてゾンビ化。一握りの生存者は荒廃した世界をサバイバルしていた。しかも、ウイルスのプログラムは更新され続け、アップデートが100%に達した瞬間、全人類が感染、ひとつに繋がってしまうのだ。果たして、アップデート完了までに抵抗ワクチンを発見することが出来るのか。陸軍基地では、そのための恐るべき人体実験が繰り広げられていた……。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー………C
ゾンビの質………B
キャラクター……C
設定………………D

総合………………C
おすすめ度………C

【良い点】

・ストーリー内容自体はなかなか面白い
 
【悪い点】

・盛り上がりがない

面白くなくはなかったんですが、言うほど面白くはないというなんとも評価に困る映画でした。ストーリーの内容自体は悪くないんですが、設定がかなり吹っ飛んでいることや、展開のさせ方がのんびりすぎること、そして何より盛り上がりのなさなど、問題点も多かったです。

【以下、ネタバレ注意!】

序盤やたらとポンポン話が進むなあ、と思ってたら続編だった(罠)

さて今作ですが、レッドルームというSNSを媒介にゾンビウイルスが世界中に広まった後の世の中で、ヒロインが子供を産むもその子が謎の女にさらわれ、さらにウイルスをばらまいたSNSが自動アップデートを始めたのでこれが100%になったら(根拠はないけど)人類が全員ゾンビになっちまうよまじヤベェ! というお話です。これもう内容わかんねぇな?

 と言うわけで、以下のレビューはこの映画が続編とは知らずに、いきなりこれを見た視点からの感想になります。しかし、序盤に割と分かりやすく前作の内容を教えてくれるのでさほど抵抗はなかったこと&話が訳分からなくなると言うこともなく、ちゃんとついていけたこと&翌週に前作を見てみたのですが、「前作見てないとここどう言う意味か分からない」と言うようなシーンが無かった事&前作見てても意味わからんシーンは意味わからんままだった事などから、大した問題ではないとは思います。一応、前作のレビューはまた今度記事にするつもりです。まあそれはそれとして……。
 では早速、今作の良い点から、見ていきましょう。今作の良い点は、ストーリーの内容自体はわりかし面白いと言う事です。
 今作はゾンビ映画でありながら、その感染経路がまさかのSNSを媒介としたコンピュータウイルスであると言う点において、他の映画とは一線を画する個性を持っています。つまり、ゾンビに感染する方法は、基本的にSNSを見ることだけなんです。一応、前作ではそのことが発覚するまでの間に多くの犠牲者が出ていましたが、今作ではそのことが常識として周知されています。つまり、SNSを見ないことによるゾンビウイルスに対する防御法が確立していると言うことです。
 しかし今作では、SNSが自律的に謎のアップデートを始めたことにより、これが100%になるとSNSを見ていない人類も含め、全員が感染してしまうのでは、という懸念が持ち上がります。これの対処に当たる研究機関の面々と、人類存続のためとはいえ非人道的人体実験を繰り返すその研究機関に捕らえられたヒロイン。そして彼らに連れ去られた、特殊な能力を持つ彼女の息子。はたして、アップデートが完了すると何が起きるのか、ヒロインの息子はなぜ特殊な力を持っているのか、人類は滅んでしまうのか……とまあ、ちょー簡単にまとめると今作の内容と見所はこんな感じになっているんですが、この話の流れというか、内容自体は悪く無かったと思います。
 SNSを媒介にして広がるウイルス、そして謎のアップデートという斬新さはもちろん、「ゾンビと、非人道的実験を繰り返す研究機関、はたしてどっちが人類にとって脅威なのか」というような、既存のゾンビ映画にもよくある枠組みの部分も含め、ゾンビだけに頼らないようなストーリー設計がされていたことは評価したいと思いました。
 またこの映画、ラストでヒロインがウイルス感染してしまうのですが、特殊な力を持った息子が彼女を助けるため何かをしようとする、というところで話が終わります。このいかにも続編に繋げる終わり方もなかなか好きだったので、見終わった後の満足度はまあまあ高かったです。
 それと、今作はSNSを媒介に感染すると言いましたが、そのSNSを見るというリスクを冒すことにより、短時間ではありますがゾンビを操作できる、近くにいる生存者を検索できるなど、なかなか面白い設定が設けられています。そのSNSを数分間見続けると感染してしまうのですが、あえてそのリスクを冒すことで大きな恩恵が得られる。こういう、この映画ならではの面白い設定があったりするのも嬉しいポイントですね! まあ、有効活用出来てたかどうかはともかく……(遠い目)
 では、良い点は以上でした。続いては悪い点を。今作の悪い点は、兎にも角にも盛り上がりに欠けるということです。
 先述の通り、今作はストーリーの内容自体は悪くないと思うのですが、この展開のさせ方には大きな問題があります。まず今作の肝である最終アップデートについてですが、アプデアプデ言ってみんな騒いでる割にはあんまり危機感とか緊迫感が伝わってきません。なぜなら、それはもう今作にはゾンビが全然出てこないからです。
 今作は序盤はともかく、ヒロインが研究機関の基地に連れてこられてからの展開は、基本的にその基地内のみで話が進行していくため、外の世界の様子が映らないどころか、ゾンビが全く姿を現さなくなります。そのため、このアプデの進行によって、例えばゾンビが強化されていくだとか数が増えてくだとか、そういう「確実に何かやばいことが起きている」という実感を与えてくれる描写が一切ないのです。
 しかも、このアプデは誰(何)が、どんな目的で行っているものなのかも分からなければ、100パーになったところで何が起こるのかもよく分からないこと、そして何よりも、アプデの進行速度がゴールデンタイムのクイズ番組並みの引き延ばしをされているせいで緊迫感が持続しないことなど問題は結構多かったように思います。言うなれば、内容自体は悪くないけれども、展開がタラタラしていて緊張感がなくゾンビも全然出てこないため、基地編突入以降はラスト手前までとにかく盛り上がりに乏しいのです。
 というわけで総評ですが、内容だけなら◯展開のさせ方や構成△総合したらまあふつー、というような、そんな感じの映画でした。決して悪くはないんですけど、やはり緊張感の無さと盛り上がりの乏しさが大きく足を引っ張っていたように思います。やはり、もっと「アプデ=マジでヤバイ」という実感を持てるような描写が欲しかったと思いました。
 というわけで、今回は以上です。これの前作に当たる作品もちゃんと見たので、それのレビューはまた次回! では、ご視聴ありがとうございました。
 あと、超今更ですがあけおめことよろです(小声) biim兄貴も復活したし、今年こそは、投稿ペースを週1に戻していきたい(出来るとは言ってない)
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