「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

口裂け女VSメリーさん のレビューです(総合評価C)

 前半だけなら良作。
 レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじと、予告編からどうぞ。

【予告編】
【あらすじ】

口裂け女とメリーさんが対決する最恐ホラー。5月10日に男性の変死体が発見される怪事件。巷では「メリーさんの呪い」だという噂が飛び交っていた。ルポライター・井ノ岡亜紀は呪いなど信じない現実主義者だったが…。主演は元AKB48の高城亜樹。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー……C
キャラ…………C
設定……………D
総合……………C
オススメ度……C

【良い点】
・前半のテンポの良さ
 
【悪い点】
・後半のテンポがクソ
・設定丸投げな部分多々
 前半の展開の仕方は素晴らしいの一言でしたが、後半が……でもまあ、カシマVS口裂けよりは面白かったと思います。
【以下、ネタバレ注意】
B級映画好きな友人数名と一緒にカラオケの部屋借りて見た映画です。その時の感想は満場一致で「後半が……」でした。 さて、非常に困ったことに、この映画あんまり書くことがない。ですので、今回かなりサクッとしてます。まあ、こういうこともあるでしょ(開き直り)

 今作ですが、メリーさんと口裂け女という二大怪物が突如街中に出現し、なんの脈絡もなく狙われた主人公たちが逃げまくる中、この奇妙な事態の真相に近づいてゆく……というような内容のお話になっております。いやまあ、言うほど真相までは迫ってないんですけどね……。
 ではまあそういうわけで、早速行きましょう。まずは良い点から。
 今作の良い点は、前半のテンポが素晴らしいことです。
 今作は最初、メリーさんによる殺人事件が起きるところから物語がスタートします。聞けば、メリーは毎年決まって5月10日に25歳の男を狙って殺しているらしく、主人公(女)はその事件を追っていた記者。彼女はそれら一連の事件のことをゴシップ的に書いてたらしいんですが、あろうことか今年の被害者に彼女の弟が選ばれてしまったのでさあ大変。メリーに狙われている弟を守ろうと奔走する主人公ですが、そこになぜか突然口裂け女も現れて……。
 とまあ、序盤の流れとしてはだいたいこんな感じなんですが、褒めるべきはその内容よりも展開の速さ。メリーさん連続殺人事件という問題提起→メリーさん&口裂け女登場までを、無駄な描写を殆どなくやってのけてくれるのです。とにかく説明は二の次というほどの速度で二大モンスターを登場させ、序盤はそのまま一気に駆け抜けてくれる、このおかげで、最初はほぼストレスなく疾走する展開を楽しむことができます
 ホラー描写自体はまぁ微妙ながらも、とにかくまくしたてるように次々とイベントが起こり、怪物が出揃い、キャラクターが出揃い、この事態に対する疑問が投げかけられる。このように、この物語に必要な要素がほぼ完璧な速度とバランスで高速構築されていくのです。だから序盤は面白い。口裂け女の家に突入するまでの流れは、個人的にはほぼ完璧だったと言って良いくらいでした。まぁ、だからこそ中盤以降の残念さが際立つんですけどね……。
 さて、良い点は以上でした。続いては悪い点を。今作の悪い点は、後半のテンポがクソなことに加え、設定の丸投げが目立つということです。
 さて、口裂け女の家に突入した後。ここから、この映画の面白みにだんだんと暗雲が立ち込めてきます。まずなにより、それまで異様なほどに良かった流れるような高速テンポが倒れます。まぁ、物語も中盤に入り、怪物に対する調査パートに入ったところなのでこれはいいんです。問題なのは中盤を超えた終盤の展開、お前だよお前。
  この頃になると、序盤にあった素晴らしいテンポはもう完全に息を引き取り、残ったのは無駄に引き伸ばされた展開と異様に長い回想シーン。しかも、同じような内容の回想を数回見せつけられる上にそのどれもこれもが無駄に長く、怪物に追われているという疾走感が完全になくなりました。特に回想シーンでダレちゃいましたね。
 また、序盤〜中盤にかけて張っておいた謎の多数が結局解決されずに放置されたまま、というのも気になります。具体的には、霊能者の男の目的が分からないこと、主人公が口裂け女と化した意味がよくわからないこと、途中でてきたおっさん誰? いうほどメリーさん要素無くね? そもそも5月10日の25歳男連続殺人って結局なんだったんだよ、等等、簡単にあげただけでもこのくらいは謎が残ったままになってます。まあ、この幾つかは別にいいけど、序盤の重要なキーワードである連続殺人の件を丸投げされるとは思わんかった。そこはちゃんとしなきゃ……ダメだろ!
 総評ですが、序盤はいいです後半は落第。そんな映画です。せめて、無駄にクソ長い回想シーンを最小限に削ってくれれば評価1段階くらい上がったんですけどね。
まぁ、ぶっちゃけ内容的にもそこまで目新しさ、面白さには欠けるので、気になる方だけチェックすればよいと思います。
>

©Copyright2021 第B級映画レビュー小隊