「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

サマーインフェルノ のレビューです(総合評価B)

(画像:Amazon商品ページより引用)

ちょっとパソコンの調子悪いんで、スマホから=しばらく画像のみになります。許して亭許して。

この前見たサマーインフェルノのパクリ映画が面白かったので、そういえばサマーインフェルノ見てねぇなぁと唐突に思い出したからめっちゃ今更見たけどすごく面白かった(小並感)
普通順番が逆なんだよなぁ。
 今作ですが、レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじと、予告編からどうぞ。
【予告編】
【あらすじ】
『REC/レック』と『[リミット]』のスタッフがタッグを組んだシチュエーションシャッフルホラー。子どもたちのサマーキャンプを明日に控え、山奥のキャンプ場を訪れた4人の男女。準備も終わり夜も更けてきた頃、突如ひとりが奇声を上げて凶暴化し…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)
ストーリー……B
ゾンビ?の質…B
キャラクター…C
設定……………B
総合評価………B
オススメ度……B

【良い点】
・伏線の回収の仕方が丁寧丁寧丁寧
・ゾンビっていうか、凶暴化時の描写がしっかりしてて良い。
【悪い点】
・クリスティがびっくりするほどウザい。そこまでウザくしなくても良かったんじゃね?ってくらいウザい。
・かなりご都合主義寄りな設定
 物凄く面白かったので、見終わった後ウッキウキでネット検索したんですけど、意外にも低評価多くてビビった映画です。個人的には、オチ含めて全部好きなんですけど、確かにクリスティがウザいからね、仕方ないね。
 
【以下、ネタバレ注意!】
 ものすっごい今更見たけどーーやっぱり面白いじゃないか!伏線回収が実に丁寧で良いと思った(小並感)
 というわけで、この前サマーインフェルノの便乗邦題映画を見たとき(そういえば見てなかったな)と急に思い出してめっちゃ今更見た映画です。ゾンビ映画?でありながら、凶暴化する人が次々入れ替わる(凶暴化してても元に戻る)という斬新な構成により話題になった映画ですね。まあ、いうほど入れ替わらないんですけどね、初見さん。
 というわけで、早速感想を書かせていただきます。まずは良い点から。今作の良い点は、凶暴化描写がしっかりしているということと、とにかく伏線回収が丁寧であるということです。
 まずは凶暴化時のお話について。今作はストーリーの都合上、人間が感染して凶暴化するシーンが通常の感染系映画よりも多めに盛り込まれています。というより、なんとも珍しいことに同じ人間が二回以上凶暴化するシーンがなまら含まれているんですね。さっきまで普通にしてた人間が、突然血をゴボゴボさせながら怪物に変化して襲いかかってくるーーこの描写はなかなか上手かったと思います。
 まあこれについては、凶暴化描写の出来がいいんだなぁ、という程度で、取り立てて他の映画より秀でているわけでもないのですが、やはり凶暴化描写はこの手の映画の肝ですからね、それをしっかりしてくれているというのは単にポイントが高いです。
 また凶暴化関連でいうなら、他の作品とは違い、今作は安易に感染者を殺せないというのが面白かったです。最初の犠牲者はともかく、感染者も時間経過により正常に戻ることが判明するため、いかに追われようと、いかに殺されそうになろうと、感染者への対処は基本的に「逃げ」か「捕縛」の2パターンに絞られます。これがまた独特の緊張感を持ってて面白かったですね。殺して、はい終わり!と簡単にいかないのが逆に良かったです。
 そして、今作が何よりも他の作品に対して秀でている点。それは、伏線の回収の仕方が丁寧であることです。今作はまず、そもそもこの凶暴化の原因はなんなのか?という部分から謎が始まり、それを解き明かすことが目的の1つとしてあるのですが、原因が水にあるということが判明した瞬間から、序盤の伏線回収が始まります。
 序盤にあった、一見意味のなさそうなシーン(井戸水みんなで飲みかける、スプリンクラー回避)も意味を持っていたんだー、ということに気が付き、その後色々な展開を経てのラストシーン。キャンプにやってきた子供たちが自動噴射のスプリンクラーをもろに受けて全員感染凶暴化するとかいうクッソ無慈悲なシーンが入るんですけど、ここは本当に感動しました。
 序盤に、子供たちがキャンプに明日来るという発言があること、また、井戸水みんなで飲むのがサマーキャンプの儀式として存在することに加え、スプリンクラーの作動シーンが入ることなどから予想は出来るのですが、今作は一度凶暴化の原因を、今年異常発生している綿毛の方へと向けて目晦ましをかましてくるため、私はもう子供たちのこととかスプリンクラーのこととかすっかり忘れてて、ラストシーンでは完全に度肝を抜かれたんです。だからもうね、ほんと鳥肌立ったね。
 とまあ、凶暴化の描写と設定、そしてラストシーンに繋がるまでの伏線設定と回収が丁寧丁寧丁寧であること、これについては本当に素晴らしかったんですけど、やはり今作気になる点も。
 まず1つは、キャラクターにクッソうざい女キャラがいることです。これは結構各所でも言われていて、私も「何もここまで徹底的にウザいキャラにしなくても……」と思ったくらいウザかったです。自己中の塊である路線を最後まで貫き、自分が助かるためなら友達見殺しにするのも厭わないような非の打ち所もない屑なんですが、基本的に自分じゃ何もしないくせして被害者ヅラばっかりして喚いてるだけのクソ雑魚ファッキンメスガキなんで、視聴中に募るイライラがなかなかバカにできませんでした。まあ、これはこれとして。
 またこれに関しては目を瞑るとしても、今作かなりご都合主義設定が目立つのもちょっと気になるところ。何がって、凶暴化してから元に戻るまでの設定ですよ。今作の設定では、凶暴化した人間は一定時間で元に戻ることと、凶暴化した人間同士は凶暴化状態にある場合お互いを襲わないという設定があるため、これを利用して一定時間逃げ切ることや、あえて凶暴化することによって感染者の攻撃を免れようとする描写があるんですが、この凶暴化状態から復帰する時の設定が、ショックでその場からしばらく動けないこともあれば即座に正常化して動けることもあったり、かと思えば意識なくして大幅に時間経過してたりと、同じ人物の復帰でもそのシーンそのシーンに合わせて都合のいい方へいい方へと流れていくので、これがちょっと気になりました。
 同時感染した場合、復帰までの時間に個人差がほぼなくぴったり一緒に解除されたりと、元に戻るという設定をうまく使おうと話を組み立てているのはすごく良かったんですが、それにしてもちょっと都合いいんじゃ?と思っちゃったのも事実です。まあ、面白かったんでそこまでは気にならなかったですけどね。
 総評ですが、面白いけど、面白い。斬新な設定と、それを活かしたストーリー作りがちゃんとできていて、かつ伏線回収とラストの盛り上げ方はまさに見事だと思いました。まあ設定は多少ご都合主義に傾いているところはありますが、それを差し引いてもバッチリ面白かったです。やっぱり話題になるだけあるなぁと思った。
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