「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

ハザード・オブZ のレビューです(総合評価C+)

(画像:Amazon商品ページより引用)

言わずもがな、某ウォーZ映画のタイトル便乗シリーズです。

レンタル版を字幕で視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。

【予告編】


【あらすじ】

全編POVで描いたゾンビ・ホラーパニック。突然猛威を振るったゾンビウイルスにより妻を亡くし、ひとりきりになったデビッド。彼はパトリックという牧師が率いる生存者グループに救われるが、ある日自分がウイルスに感染したことに気付き…。(あらすじ:Amazon商品ページより引用)

ストーリー……B
ゾンビの質……C
キャラクター…C
設定……………C

総合……………C+
おススメ度……C

【良い点】

・ストーリー構成が結構いいので割と飽きずに楽しめる

【悪い点】

・特に戦闘における緊張感が薄い

ストーリー自体はありがちながらも、一般人から見たゾンビパニック物としてなかなか良く出来ていた映画だと思います。ステージ移動なども結構豊富で、展開もまあまあ早いので飽きずに見ることができました。反面、ゾンビとの戦闘においては、かなり(人間にとって)都合のいい動きをゾンビがしてくるので、緊張感が欠けている場面も散見される……など、損をしている部分も多いです。

【以下、ネタバレ注意!】

後は戦闘描写さえしっかりしていれば……(悔み)

さて今作ですが、突如街でゾンビパニックが勃発し、一般男性主人公が生き残るために奔走するお話です。 まあ、内容的にはクッソ単純なのであらすじ紹介はこのくらいにしまして……。

 では早速、今作の良い部分からご紹介です。
 今作の良い点は、ストーリー構成の絶妙さです。

この映画は最初、ゾンビの存在がまだまだ非日常な世界を舞台としてスタートし、そこから一転感染が拡大、一般人である主人公がゾンビだらけの世界を生き抜く……という導入でスタートいたします。まあ見ての通り、この導入自体結構ありがち&話が進んでも、内容的にはよくあるゾンビ映画の域を出ないレベルの作品なのですが、1つ1つの展開がなかなか丁寧、かつテンポ的にも悪くないため、飽きずに興味を持って視聴を続けられるのは良いところ。

 感染が爆発的に広がる際のパニック感や、目の前で妻を殺されるなどのショッキングな出来事、そしてゾンビだらけの非日常を友人と2人で生き抜くサバイバル感や、友人の死を乗り越えて生きようとするも自分も感染してしまい八方ふさがりな状況に追いやられる虚しさ、そしてそのまま、一般人として死んでいくしかない無情さなど、展開ひとつひとつにきちんと見どころや心を動かされるポイントがある、というのはかなりよかったと思います。
 特に前半、感染拡大が爆発し、主人公の妻が殺されるあたりはまさに怒涛の展開という感じで、それ以降の展開も早めでステージ移動もそこそこ豊富、と来ていますので、見飽きることがないよう工夫されているのは嬉しい点でした。
 では、良い点は以上。続いては悪い点を。 今作の悪い点は、 ストーリーはともかくとして、緊張感が薄いことですね。特に後半の戦闘において。
 先に述べたように、この映画は全体的には結構良い感じの仕上がりになっています。特に前半部分の、感染爆発に始まるテンポ良い展開の連続は、なかなか緊張感も保たれていて良かったですね。しかしですね……ストーリー的には良くできていても、今作は主に戦闘面での残念さが目立ちます。特に後半。
 残念とは言っても、ゾンビの出来自体は別に悪くないんですよ。問題なのはその使い方……というより、動作関連です。具体的に言うなら、今作のゾンビは主人公たちの動きに合わせて、都合の良い動き方をするように調整されている、ということです。
 例えば、主人公たちに迫ってきている間はダラダラトロトロしていたゾンビ君たちが、主人公たちが車に逃げ込んで走り出した瞬間に全力疾走を始めたり、戦闘時にあからさまに手を抜いた(集団でいるのに一気に襲い掛からず待機)動きをしたりなど、はっきり言って緊張感を削がれるシーンが多すぎるんですこの映画。
 ストーリー的には、一般人視点から見たゾンビパニックのリアルさや無情さ、絶望感などが結構うまく表現できているのに、いざゾンビとの戦闘になった途端にこの出来、というのは、明らかに損をすべきでない部分で損をしています。悪い意味で、ゾンビとの戦闘の度に現実に引き戻されてしまうんです。出来は良いのに、これはマジでもったいない。ここさえ改善してくれていれば、総合評価Bくらいは全然行けたのに……。
 総評ですが、ストーリー自体はベタながらも悪くなく、映画全体の出来としてもゾンビ映画としては充分合格点を狙えるラインに立っていたのですが、ゾンビ戦になる度に残念な部分が目立つというのは、マジでもったいない。そう言わざるをえない映画でした。本当に、マジで、もったいない。

とはいえ、近年のゾンビものとしては良作と呼べるくらいのクオリティはあったと思います。また、ゾンビの動きなんてまあ目を瞑れるわ、という方には結構オススメ。特に、妻が死ぬところ、友人がゾンビと化すところ、ラストシーンなど、結構見所も多くてなんだかんだ楽しめる映画でした。気になった方は、見ても損ではないと思います!

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