「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

スケア・キャンペーン のレビューです(総合評価B−)

(画像:Amazon商品ページより引用)

コンセプトというか、題材が結構好みにドンピシャだったので、一目惚れして借りてきました。

レンタル版を字幕で視聴しました。
まずはamazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。
【予告編】

【あらすじ】
“人気TV番組「スケア・キャンペーン」。出演者をニセの心霊現象などで怖がらせて、
その様子を隠しカメラで撮影するというドッキリで長年視聴者を楽しませてきた。
しかし最近では、無料動画投稿サイトの過激な映像などに押されて人気も停滞気味。
そんな中、かつての栄光を取り戻そうと企画されたのは、廃墟となった病院でのドッキリ。
そこに迷い込んできた一般人を、大規模な仕掛けで恐怖のどん底に突き落とそうと言うのだ。
準備が完了し、そこにどことなく様子のおかしいターゲットの男がやってくる。
だがそいつはなんと、本物の殺人鬼だった! 一人、また一人と襲われ、恐怖に逃げ惑うスタッフたち。
しかしその先にはさらに驚くべき展開が待っていた!(あらすじ:Amazon商品ページより引用)
ストーリー……B
キャラクター…C
設定……………C
総合……………B−
おすすめ度……B
【良い点】
・テンポが結構良いので飽きずに見られる。
・スプラッターシーンになかなか気合が感じられる。
 
【悪い点】
・先の展開がちょっと読みやすい
・終盤に向かうにつれてグダッてくる
ドッキリ番組&マジのサイコパス、という設定が個人的にストライクした映画です。多分面白かったと思うんですけど(超高校級のうろ覚え)
【以下、ネタバレ注意!】
この映画のレビューを始める前に、私事で大変申し訳ないのですが、まず皆様に謝っておきたいことがございます。
この映画を視聴したときなんですが、熱が39度ある状態で、ぶっ倒れそうになりながら見てたので、内容については少し、いや結構あやふやな部分があります。特に後半以降。
いくらDVDの返却期限日だからといって、熱があるのに映画を見ようなんて考えてはいけない(戒め)。

B級映画鑑賞は、血を吐きながら続ける悲しいマラソンなんだよ……。

 というわけで、言い訳はこの辺にして早速行きましょう。まずは良い点から行きます。
 今作の良い点は、何よりもそのテンポの良さで飽きずに視聴を続けられることです。あと、スプラッターシーンをそこそこ頑張ってることも挙げられるでしょう。
 今作はまずドッキリ番組の内容紹介と、その番組の存続がネット動画の台頭によって危機にさらされているという説明に始まり、今までにないような過激な企画をやろう! という話が持ち上がるところから物語がスタートします。そして、一般人を騙し連れて来て廃病院をセットに過激なドッキリ企画スタート!
 ……しかしそのはずが、ドッキリ対象の彼は実はマジモンのサイコパスで、仕掛け人である職員たちを1人、また1人と次々にその手にかけていく。そんな彼からヒロインは全力で逃げますが、気が付けばついに職員は2人だけになり……
 とまあ、前半から中盤にかけてはこんな感じの展開なんですが、この辺りまでの話のテンポは、悪くないどころかかなり良い感じで、オープニングのドッキリ番組紹介からサイコパスによる企画崩壊まで流れるように話が進んでいくため、先の展開に興味を持ちつつ飽きずに見続けていられます
 また、実は今回のドッキリの対象は職員であるヒロインであり、このサイコパスによる暴れ自体がドッキリ企画の一部だったということが判明する中盤、そしてそこにマジモンのサイコパス集団が現れ、今度こそ本物の殺戮を繰り広げていく終盤ですらも流れの良さが途切れることはほぼなく最初から最後まで終始興味を失せさせずに視聴させてくれたのはかなり良かったと思います。熱出てフラフラの頭でもちゃんと完走させてくれたんだから間違いないと思います。
 さらに、今作はスプラッターな描写、手っ取り早くいうとグロ表現も結構頑張ってくれています。数自体そこまで多いわけではないですが、1つ1つがそこそこ丁寧で、サスペンス?映画として十分なクオリティだったと言えると思います。決してメインになる部分ではないですが、映画の雰囲気や臨場感を損なわない程度の出来はあるという意味で嬉しい部分でした。
 では、次は悪い点を。今作の悪い点は、先の展開が割と読みやすいこと、そして最後に行くにつれて設定がグダッてくることです。
 この映画は先に述べた通り、

 ①「一般人にドッキリを持ち掛けたはずが実はそいつがサイコパスで職員殺しまくり」
→②「と思ったら実は今回のドッキリの対象はヒロインで、登場したサイコパスも仕掛け人でそれまでの殺人は全部演技だった」
→③「そこにマジのサイコパス集団でてきて大暴れ」
 というように、大きく3つのパートに分けることができます。

 そして、この映画内において比較的重要な転機である②の部分についてなのですが……ここが残念なことに、少々読みやすい。まあ、始めこそサイコパス(仕掛け人)の言動や行動にドキドキしながら見ていましたが、途中からは「これ実はドッキリなんじゃ……」と気付かされる部分がちょこちょこ出て来るんです。そしていざネタバラシとなった時には、「あー、やっぱりか」という目線で見てしまいました。
 しかし、ここは別にさして問題ではないんです。多少読みやすいと言っても、それを含めて楽しんで見られますから。問題なのは③の、マジのサイコパス集団が出てきて以降の展開です。ここ以降の展開については、正直唐突感が否めないというのあり、なんでこうなったのかよく分からないというのありで、首をかしげることも。
 そもそも、②までは『番組のドッキリ企画→実はその対象はサイコパス→実はそれすらもドッキリ!』というような、ドッキリ番組を主体とした一連の流れがありましたが、③はそこに突然なんの関係もないサイコパス集団が乱入してくるので、流れがぶった切られたというか、唐突感がすごいというか、ついていけなくなったというかで……。
ちょっと(求めてるものと)ずれてるかな。
 総評ですが、間違いなく面白い映画だが、終盤に行くにつれて唐突感と現実味が薄れてくるのが問題の映画だったと思います。
 ラストの「実はスタッフの中に最初からサイコパス集団の仲間が紛れ込んでましたー!」という展開については「おっ」と思う部分もあったのですが、やはりあれですね、ドッキリ→サイコパス登場→それすらドッキリ→マジのサイコパス集団登場、という2段オチのような構成になっているせいで、展開が一気に動きすぎて現実味が薄くなってしまっているのが問題だったのではないかと思います。個人的には、①→②の展開だけをしっかり描いて、一本の映画にしてくれればそれで良かったのでは、と思いました。
 まあ、「この怒涛の展開の動きの早さがいい!」って人もいるでしょうから、そこはやはり好みでしょうか。しかし何はともあれ、テンポも悪くないし色々とよく出来てる映画なので、気になった方は是非どうぞζ*’ヮ’)ζ
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