「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

牛首村を見てきた感想を語る枠

皆様お疲れ様です、管理人のさがんです。
本日はですね、現在絶賛公開中の映画、恐怖の村シリーズ第3弾こと、『牛首村』を先日見てきましたので、それに関する感想をちょろちょろ書いておこう、的なやつです。

それでは、早速。

1.基本情報

(画像:映画.comより引用)

あらすじ

「犬鳴村」「樹海村」に続く、清水崇監督が手がける「恐怖の村シリーズ」第3弾。坪野鉱泉など北陸地方ではよく知られた実在の心霊スポットを舞台に、不可解な出来事に巻き込まれ、恐ろしい体験をする女子高生姉妹を描く。モデルのKoki,(正式表記は「o」の上に「‐」)が映画初出演で初主演を飾り、主人公の女子高生姉妹を1人2役で演じている。ある心霊動画に映った自分そっくりの女子高生を見て驚く奏音。動画の中の女子高生は牛首マスクを無理やり被せられ、廃墟に閉じ込められるが、映像はそこで途切れていた。言い知れない胸騒ぎと不安に駆られた奏音は、動画の撮影地である富山県の坪野鉱泉に向かう。そこで彼女は「牛首村」と呼ばれるおぞましい場所の狂気と恐怖に襲われる。

映画.comより引用)

予告編

2.完走した感想

 率直に一言で言うと、村シリーズの中では1番マシだが相変わらず物足りないです。とりあえず、私が大きく気になった部分である、『シナリオ』と『ホラー描写』の2点に分けてお話しします。

 まずシナリオについてですが、これはこれまでの村シリーズ3作品の中でも明らかに、ビックリするほど圧倒的にマトモです。というより、1番シンプルで分かりやすいです。

 これまでの2作品は、なんか何がしたいのかよく分かんないというか、完全にやりたいこと先行で話を組み立てているせいか話の運び方が強引でヘッタクソすぎ、かつテーマ設定もブレブレのグチャグチャで、なかなか見るに耐えないものになってました。しかし今作は「昔、双子が生まれたら片方を間引いていた村の出身である主人公姉妹が、なんかヤバい目にあう」という話をベースとして、そのメインテーマを崩さずそこに肉付けをしていく、というかなりマトモな感じの脚本になっています。やりたいことも分かりやすく、かなりスッキリとまとまっていて良かったんじゃないでしょうか。

 まあその分、「双子→片方間引かれる→呪う」という、なんかそこらへんによく転がっているような、ありふれた、既視感バリバリのどっかで聞いたことあるような話に終始してしまっており、ちょっと新鮮味というか意外性みたいなのは薄めであんま盛り上がらなかったです。

 ここをどう評価するかで今作の評価は結構変わるかもですね。人によっては、「こんなありふれた話より、樹海×コトリバコという斬新なテーマ設定の前作の方が断然良かった」という感想になる場合も普通にあり得ると思う。

 そして、続いてはホラー描写について。こっちについては、何と言うかもう全然ダメですね。まるで怖くないです。もうビックリするほど怖くない

 いや何がダメって、もう全部が全部ことごとく中途半端なんですよ。ほとんど全てのホラー描写が「おっ、これはもう一声くれば怖くなりそう!」という2、3歩くらい手前で止まります。その上、怖がらせ方がワンパターンで雑。なんでだよそこもうちょっと頑張れよ、と何度言いかけたか。

 そして相変わらず、一部ホラー描写は完全にショートコントで笑えてくる、という始末。中盤のエレベーターのアレとか、終盤の影分身の術とか。これマジで真面目に怖いと思って撮ってるんだとしたら本当にセンスないと思う。

 しかもですよ、例えば並み以上のホラー耐性がある人が「今作怖くねぇなぁ」と思うんならまだ分かるじゃないですか。でもですね、こんな感想を抱いている私、本当にマジでホラー耐性皆無なんですよ。明るさマックスにしたリビングで2時間スペシャルの心霊特番見てる時ですら、音量最小限、かつ真後ろに壁を背負い、それでいて足下に隙間を作らないような条件下でしかテレビ見られないレベルのクソ雑魚。

 その程度のホラー耐性しかない私が、映画館という真っ暗、かつ爆音、それでいて足下スッカスカという最高にホラー的臨場感を高められた状況下ですら「微塵も怖くねぇ」という感想しか持てないというのは、冷静に考えてかなりヤバいと思うのです。

 と言うわけでまとめると、前作、前々作に比べるとシナリオ面は圧倒的に改善された一方で、ホラー描写は相変わらずボロボロという評価に、私の中では落ち着きました。でも、犬鳴村→樹海村→牛首村と回を重ねていく毎に面白くなってきてはいるので、これは次回作が出るならほんのちょっとは期待できそうです。

 それでは、今回はこれにて。ご拝読ありがとうございます。

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