「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ 見てきた感想を話す枠

 お疲れ様です、管理人のさがんです。今回は、現在絶賛公開中の新作映画、バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティを見てきたので、その感想をつらつらと書き連ねていこう的なやつです。
 大好きなバイオシリーズの新作映画ということで、色々と言いたいことがあるので、公開早々気が引けますがネタバレ無配慮で思ったことを語りたいと思います。未視聴の方、これから見にいくという方はご注意ください。
それでは行ってみましょう。

1.基本情報

(画像:映画.comより引用)

あらすじ

アメリカ合衆国中西部に位置するラクーンシティ。自然豊かなこの街の郊外に以前は製薬会社アンブレラ社の工場が存在したが、今はその殆どの施設は移転してしまっている。 このアンブレラ社が秘密裏に研究開発を進めていた“何か”が街の住民達に大きな健康被害を与えているとのメッセージを受け取ったクレア。 ラクーンシティの施設で育ったクレアは、その真実を突き止めるべく、R.P.D.(ラクーン市警)で特殊部隊=S.T.A.R.S.の隊員である兄・クリスのもとを訪ねる。クレアはクリスにこの事実を訴えるも「お前は昔から陰謀論を持ち出すが、デタラメだ」と取り合ってくれない。 しかしその時、街中に大音量のサイレンが鳴り響く。 アンブレラ社から住民に自宅で待機するよう警報が発せられたのだ。 クリスは急ぎ署に出向き、S.T.A.R.S.の隊員である、ジル、ウェスカーと共に、郊外にあるスペンサー邸で消息を絶った同僚を捜索する為、ヘリコプターで出動する-。 一方、クレアはクリスを追いかけR.P.D.に-。 しかし、既に住民達の身体には変化が起き始めていた。 その皮膚は腐乱し、口や目から血液が流れ落ち、死体の様な状態にも関わらず、人肉を欲し彷徨うゾンビと化したのだ。 スペンサー邸ではクリス達の壮絶なサバイバルが繰り広げられ、R.P.D.内でも、クレアそして新人警官のレオンに、ゾンビ達が襲い掛かる。

公式サイトより引用)

予告編

2.完走した感想(ネタバレ有り)

 一言で感想を言うなら、「微妙」。これに尽きます。決して悪くはないんですけど、良かったかと言われると「いやー……」という感じ。
 ぶっちゃけポスターとか予告見た時から、「1と2のストーリーを一纏めにして映画一本分の時間に収めるとか、端折りすぎてダイジェスト版みたいになるか、はたまた強烈な原作改変を咥えないと無理じゃね」という一抹の不安があったのですが、その不安が見事に的中した感じです。
 いや、あくまで実写版なんで、映画用に原作改変を咥えること自体は私も賛成なんですが、今作はぶっちゃけ改変の仕方があんまり上手くない……なんか、主要キャラのうち半分くらいは、別にいてもいなくてもいい扱いだった(特にジルとレオンとシェリー)し、1と2のストーリーをごちゃ混ぜにした結果、話全体がなんかスゲー中途半端でまとまりのない感じになっちゃってるし。何かしらのイベントはちょいちょい起きるので見飽きることはないんですけど、なーんか展開も起伏に乏しく、ドカンと盛り上がる場面も少ないため消化不良感が漂うしで……。

 いやー、ゾンビの動きをはじめとした映像的なクオリティはなかなか良かったので、普通に1か2のストーリーのどちらかだけを主軸に置いて脚本練ればよかったと思うんですけどね。現状の感じだと、わざわざ1と2をミックスさせたシナリオにする意味は感じられませんでした。
 というか、ストーリー改変以前にキャラ改変が強烈すぎて、ほとんど「原作とは同名の別キャラ」になっちゃってるキャラが多いのも気になるところ。レオンとかレオンとかレオンとか。

 とまあ、ほぼ愚痴になってしまって申し訳ないです。個人的な邪推なんですが、今作がこんな出来になっちゃってる背景としては、多分「続編作れるか分からんから、とにかくこの一本にやりたいこと全部詰め込んじゃえー!」という監督の考えがあるような気がしてなりません。多分監督的には、「レッドフィールド兄妹の話を主軸にして展開させたいんだけど、原作だと2人の絡みがあるのはコードベロニカくらいだから、なんとかラクーンを舞台に兄妹絡ませるためには1と2のミックスするしかないよな。そうなると当然、ジルとかレオンとかウェスカーとかシェリーも出さないといけないよな。シェリー出すなら、ラスボスはGじゃないとあかんよなぁ。あ、でも俺リサ・トレヴァーめっちゃ好きだから、何とかしてねじ込みたいな──」などなど、とにかくやりたいことを第一に考えた結果こうなったんだろうな、と思えて仕方ないのです。

 これが例えば、最初から3部作で作ってください、みたいな話だったんなら、1作目は初代準拠、2作目はRE2 or RE3準拠、そして3作目はベロニカ準拠、みたいな感じで組めたと思うんですけど、多分今作、「売上次第で続編どうするか考えるわ」的な話になってるんじゃないかと思うんですよね。そうなると監督的には、「この一作で終わりかもしれないから、今のうちにやりたいこと全部……!」となったのではないか。いや、知らんけど。

 とまあ、マジで言いたいことを書き連ねただけなんでかなりとっ散らかった記事になってしまったため、最後に軽くまとめておきます。
 まずは今作、純粋に「ゲーム版バイオハザードの実写化映画」として見た場合の評価は、かなり微妙になります。原作再現要素などはちょいちょいあるので、「おっ」と思う場面もある一方で、改変の度合いが凄まじすぎて「ほぼ同名の別物」ないし「二次創作の同人誌」感がかなり強いため、人によっては憤死不可避です。少なくとも、「原作に忠実な実写版」という観点からは絶対見ない方がいいと断言できます。

 ならば、「どんだけ改変あろうが面白ければ歓迎」という立場からは評価できるのかというと、これに対しても「いやー……」と返答に詰まってしまうクオリティ。
 原作ゲーム2本分の内容を無理矢理映画一本にまとめた結果、ハンターやキメラ、プラント42やタイラントなど、多くのモンスターがリストラされてしまったというガッカリ感。それに咥え、せっかく登場させたGも一度しか変異せず、かなりあっさりとした退場になってしまったりと、戦闘描写的にも盛り上がり不足感が否めない。また、わざわざストーリーに大規模な改変を咥えてまで1と2を組み合わせた意味すらもあんまり感じられない――などなど、不満点は多々。

 こんな具合に、私の中での今作の評価は「ぶっちゃけ色々と中途半端でクソ微妙」というものに落ち着いてしまいました。残念ながら。
 改変があること自体は重々承知だったのですが、その改変が全然上手く機能しておらず、なんかすごい「やりたいだけ」な感じになってしまっているのが一番ダメでした。

 しかしそう思いつつも、もし続編が出るなら普通に見てみたい、というのが本音。というより、できればコードベロニカ実写版を作ってほしい
 多分なんですけど監督、レッドフィールド兄妹が好きそう&作中に結構強引にコードベロニカのムービーねじ込んできたことから考えるに、絶対好きだと思うんですよね、ベロニカ。今回でラクーンシティも綺麗さっぱり消滅し、原作の3のストーリーは挟む余地がなくなったことからも考えるに、多分次回作があるならベロニカ準拠のストーリーになるんじゃないかな、と勝手に思っています。個人的には、今作の映像的なクオリティでベロニカ見られるとしたらスゲー楽しみなんで、是非作ってほしいところ。よろしくお願いしますなんでも

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