「どんな映画にも、きっと良い点がある」をモットーとして、主にB級映画のレビューや紹介、おすすめ等を淡々と書いてゆくブログです。

スカイハンガー のレビューです(総合評価Ⅾ-)

(画像:Amazon商品ページより引用)
オツムに何も入ってなさそうなバカ姉と高圧的で自分勝手なクソ妹のコンビが送る、微塵も面白くない駄作スリラー映画のレビュー、始めます。

 イライラする以外の感情が湧き上がらない。

 それでは、まずは本作の基本情報、あらすじ、予告編からどうぞ。

  • 国籍 キプロス(どこ…?)
  • 製作 2020
  • 販売 アルバトロス

あらすじ

地中海のリゾート地。4人の男女が乗った気球は強風に流され、発電用の巨大風車に接触して大破。コントロールを失い、地中海上空に漂い出てしまう。男2人は転落、残されたのは2人の女。ケイトとミラは必死で救助を呼ぼうとするが携帯は通じず、SOSサインは海上の船に気づいてもらえない。このまま、上空から落下して死ぬか?燃料が尽き、気球が海に落ちて溺死するか?ケイトたちは、この絶体絶命の危機を切り抜けられるのか?

Amazon商品ページより引用)

予告編

ストーリー
キャラクター
設定
総合 D-

良い点

  • (思いつか)ないです

悪い点

  • 登場人物の9割がアホかクズなのでまるで同情できない
  • ストーリー、設定が滅茶苦茶

 率直に言ってクソ面白くない駄作です。ストーリーがガバガバだとか構成が終わってるだとか話が盛り上がらないだとか、言いたいことは色々あるんですけど、何よりもキャラクターの9割がアホかクズしかいないのが大問題。特に妹。巻き込まれただけの領事館職員は全員海に突き落としていいと思う。

 
ここから先のレビューには、ネタバレを含む場合があるわ。未視聴の方は注意してね。
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 面白くないだけならまだしも、「ソリッドシチュエーションスリラーでこういう展開されるとイラつくんだよなぁ」というポイントをことごとく踏み抜いていく怪作。妹ちゃんはサメの餌になって、どうぞ。

 それでは早速、今作の詳細な内容を見ていきましょう──なんですが、いきなりすみません。今作の良い点なんですけど、これがマジで申し訳ないことに一生懸命考えたんですけどマジでひとっっっっつも思いつきませんでした

 正直言って今作、キャラクターは極一部を除いてアホかクズしかいないという、ソリッドシチュエーションスリラーにとっては致命的なやらかしをしている上に、ストーリーはお粗末極まりない展開の連発で全く盛り上がらず、絵面的にも演出的にも緊迫感も緊張感も皆無というどうしようもなさです。端的に言えば、もう全てがダメという始末。ストーリーもキャラも設定も演出も全てが安っぽく、その中でもとにかく酷いのがキャラとストーリー。

 というわけで、まずは今作のストーリーをざっくり解説。この映画は見ての通り、熱気球を舞台にしたスリラー映画です。まず序盤は例に漏れず、主人公が気球に乗り込むまでの導入パートなんですが、今作はもうこの時点で脚本の雑さが見え隠れしています。

 なんと、妹と一緒に海外旅行に来たヒロインは、ホテルのクラブで5秒前に出会った男から「まず、うちさぁ……熱気球、あんだけど……乗ってかない?」と誘われ、「あぁ~いいっすねぇ」と言わんばかりに、寝ている妹ほったらかしてそれにホイホイついて行くという「お前、熱気球のことちょっとした高級車かなんかと勘違いしてんじゃねぇか?」と言いたくなる驚愕の尻軽っぷりを見せつけるのです。いやいや、気球ってそんな軽いノリで搭乗許諾するような代物ちゃうやろ……?

 まあとにかく、そんなこんなで気球に乗り込んだヒロイン。ここからは定例通り、その気球が空飛ぶ密室と化してしまう、というスリラー部分につながる展開をするわけなんですが、今作はここでも驚異の雑っぷりを発揮。当初の予定では、気球と地面をロープで繋ぎ、単に浮かぶだけだったつもりが、なんと「単純にロープを結び忘れる」というクソみたいな理由で風に流され始めます。しかも自称所有者の男は「自分は単なる整備士なんで操縦方法知りません」というゴミみたいに強引なコンボをかまし、無事漂流と相成るわけです。

 もうここまで見てもらえれば分かる通り、今作のストーリーは大変に強引でご都合主義な展開のオンパレードとなっています。この導入部の時点で、もうかなり怪しい雰囲気がプンプン。

 この後は、さらになんやかんやあって海の方へと流されて行き、そこで燃料切れとなって墜落することになるわけですが、残念なことにここの漂流パートの出来も良くない。まず何より、漂流先が海、かつこの気球はかなりの低空飛行をしているせいで、「低高度+下は水」という状況がかなり早期から発生しているために、空飛ぶ乗り物が醸し出す「落ちたら死ぬ」という緊張感がまるで表現されていません

 しかも舞台が海ということは、気球がどれだけ移動しても絵面がまるで変わらないため、単純に見飽きる、という問題にもつながっています。折角、「空を移動する密室」という、画面上に山アリ谷アリ何でもアリと、様々な場面を映し放題だという1番の強みをまるで活かせていない、と感じてしまいます。海上で遭難するんなら、別に船と変わらんでよ。

 しかもさらにマズイのが、今作はこの「最終的には気球が海に落ちる」と言う場面を冒頭に見せてしまっていること。そのせいで、「乗り込んだ4人の男女のうち、最後は誰が残るのか、そして気球はどうなるのか!」という1番関心を引くであろう部分を盛大にネタバレしてから本編が始まる、というどうしようもなさ。

 もちろん、あえてそう思わせておいて、そこから意外な展開を用意する──というように、開幕ネタバレを一種の演出として機能させているのなら文句ないんですが、今作の場合はマジで「クライマックス手前のシーンを冒頭においてみました」というだけの、制作側の自己満全開の擁護の仕様もないクソみたいな演出。そこから繋がるオチも、「ホテルに置いてきた妹が探しに来てくれて助かる」という、意外性もクソもないものなので、マジでどうしようもない。

 その他、ガバ展開やツッコミどころは終盤に至るまでチラホラと見受けられ、その度に視聴意欲を削がれたことだけはご報告しておきます。

 そして、これらストーリー上の問題と肩を並べるのが、キャラクター。ぶっちゃけストーリーがこれだけガバガバなので、お察しの通りキャラクターたちもストーリーに合わせた知能指数でしか行動できないためか、9割がたの人物はアホかクズしかおりません。

 今作で気球に乗り込んだのは、男2人、女2人の編成。キャラ概要は以下の通り。

  1. 主人公:知りもしない男の誘いにホイホイ乗って、妹ほったらかして気球に乗り込むアホ
  2. 自称気球の持ち主の男:完全に自分の確認ミスのせいでロープを繋ぎ忘れたにも関わらず、自分の指示で作業した人を腹いせに殴りまくるクズ
  3. 同乗者(女):窃盗犯
  4. 同乗者(男):露骨な第一犠牲者枠。かつ「ロープを気球に結べとは言われてないから、結ばなくてヨシ!」したアホ

 という、実に4人中全員がアホかクズという見事なパーティー。1番マシなのが窃盗犯という事実。

 かつ、もとは4人いた男女が、まあなんやかんやあって女2人だけが残る事になるのですが、ここもやはりスリラー映画に大変ありがちな、「女がワーワーギャーギャー喚くだけな上に、嫌味、悪態を吐くのだけはお上手なクソゴミみたいなパニック描写(笑)」が展開され、見ている側のイライラポイントを的確に刺激してきます。

 さらに、今作にはこの4人の他に、ホテルに置いて行かれたヒロインの妹と、彼女と行動を共にする領事館の職員の2名がいるのですが、まあ職員の方はともかくとして、問題はこの妹。こいつがもうとにかく人を舐め腐った態度のやたらと高圧的で口の悪い典型的なクソガキで、しかも勝手に他人のボートは盗むわ、自分の都合で相手を巻き込み、振り回しまくってもまるで悪びれた様子はないわ、(船の修理のためとはいえ)他人のスマホを無断で海に水没させてロクな謝罪もナシにヘラヘラしてるわと、とにかく一言一句一挙一動全てが鼻につく、他人の精神を逆撫でするためだけに生まれてきただけのゴミみたいなキャラクター。こいつに振り回される一方だった領事館のねーちゃん、どうせ無人の海上にいたんだから、こいつ沈めてくれても良かったんやで。

 とまあこんな具合で、ストーリーもキャラクターも率直に言って終わってます。かつ、気球上から真下に人が落ちる様子を描写したりだとか、高高度から地面を見下ろしたりなどの、いわゆる「高度を意識させる演出」などもほとんどない点もマイナス。総じて、ストーリー、キャラ、設定、演出、全てにおいて低クオリティで、ぶっちゃけ見るだけ時間の無駄に近いです。スルーでいいんじゃないかな。

今回のレビューは以上です。お読みいただき、ありがとうございました!
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