国籍 アメリカ
製作 2014
販売 アメイジングD.C.
またナチス君が新兵器を開発したのか(呆れ)
「トンデモ兵器はナチスが作ったことにしとけばええやろ」みたいなB級映画特有の安易な発想嫌いじゃないけど好きじゃないよ。後、Amazonでパケ絵と基本情報漁ってたらカスタマーレビューにすごくガチなレビューがあってビビりました。
レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。
【予告編】
【あらすじ】
“ヒトラー、最期の秘密兵器・・・今、戦争映画の常識が変わる! 第二次世界大戦、北アフリカ戦線ではナチス・ロンメル将軍が猛威を振るい、連合軍は予想外の苦戦を強いられていた。 そんなある日、敵情視察に出た戦車が異様な高熱で何者かに焼き払われる。 更に連合軍が秘密裏に手に入れたフィルムには信じられない生物が写されていた。それはナチス・ヒトラーが探し求めていたとされるドラゴンそのものだった。 やがてドラゴンはナチスの生物兵器として空を支配し始め、追い詰められた連合軍は各国より精鋭のパイロットを集め、ドラゴン撃滅に乗り出す。 しかし、圧倒的なドラゴンの破壊力を前に戦況は悪化の一途をたどっていった。はたして、彼らに逆転はあるのか?!(あらすじ:Amazon商品ページより引用)“
ストーリー………C
ドラゴンの質……C
キャラクター……C
設定………………C
おすすめ度………C+
総合………………C
【良い点】
・思ったより真面目に作られていて好感が持てる
【悪い点】
・色々と物足りない
Cがずらりと並んで、凄く手抜きしたみたいな評価になりましたが、もう本当に可もなく不可もなくとしか言いようがない内容と言いますか……。何か一つの要素を見てみても、それ自体に良い部分と悪い部分があるので全体的に均されて標準レベルの出来になっていると感じました。
【以下、ネタバレ注意!】
さて、簡単に紹介もしたところで、早速内容を見てゆきたいと思うのですが……取りあえず今作はですね、良い点悪い点と簡単にスパッと二分できるような内容ではございません。ドラゴンの出来一つとってみても、「CGのクオリティはそこそこだが造形が非常にひ弱で残念」だったり、ストーリーも「中盤は盛り上がるがラストバトルが雑で物足りな」かったり、設定も「割ときちんと出来ているが無駄な死に設定が目立った」り……。
とまあ、そのあたりのことを踏まえていただいた上で、あえて今作の良いと言える部分と悪いと言える部分を一つずつピックアップしたいと思います。まずは良い点から。
今作の良い点は、なかなか真面目な雰囲気で作られていて好感が持てるという点です。
先に述べたように、「ナチス」「ドラゴン」というワードから、どうしてもぶっ飛んだ内容のものを想像してしまいがちですが、内容的にはかなりまとも。ドラゴンの特性についてや、敵がそれをどう利用しようとしているのかなど、(申し訳程度の)説明が一応なされますし、ストーリーも真面目でなかなか良い感じです。
特にストーリーですが、「かつてエースパイロットだったものの、処分を受け長らく飛べていない主人公が、ドラゴンとの戦闘のためにもう一度空に上がる」という部分の盛り上がりはかなりいい感じでした。やはりこの「事情があって長く飛べていない過去を経て空へ」というのが良いですね。
前半主人公は、地上から空にいる部下たちの指揮を執るだけで、自分は戦闘に参加できなかった、というパートがあることで、彼が空に上がった時の盛り上がりがよりはっきりと表されていたのがなおよかったと思います。真面目な本編の雰囲気と相まって、これは結構良かったと感じました。
では続いて、悪い点を。今作のよろしくない点は、何よりもラストバトルが雑で盛り上がりに欠けることです。
先述のように、今作、空に上がる部分は非常によろしいのですが、その後のドラゴン軍とのラストバトルについては正直微妙の一言。そもそも、ドラゴンといっても造形は羽の生えたトカゲに近い感じでパッケージのようなドラゴン感は皆無ですし、舞台となる戦場も戦局の端っこの方なため、ラストバトルにもかかわらず登場するのはドラゴン数体と戦闘機10機程度のみ。そのため決戦感がまるでなく、実に盛り上がりに欠けます。
おまけに「現在生産しているドラゴンは全てメスで、オスのドラゴンが産まれてしまうと制御がきかず大変なことになる」という設定を作った割には復活したオスドラゴンも戦闘機相手に即死と、本気で盛り上げる気があるのかという雑さ。せっかくそこそこ面白い話で繋げてきて、中盤盛り上げておいて、後半がこれと言うのは尻すぼみもいいところでした。
総評ですが、真面目な雰囲気さえ許容できればなかなか良く出来ていて面白いものの、所々詰めが甘いせいか素直に評価できない部分が多く、それらがお互いを牽制しあっているので結局は可もなく不可もなくだなぁ、という評価に落ち着いてしまっているというような作品でした。あまりネタ要素を期待しすぎると間違いなく残念な気分になりますが、個人的にはそこそこ楽しめました。